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『ゆっくりいーたー』 23KB パロディ 自業自得 変態 戦闘 野良ゆ ゲス 独自設定 うんしー ずっと前から書きたかったネタ。今さら感あるけど3DSで発売記念ということで ぐうぅぅぅぅ~~~~~………… 「腹が……へった……」 むかーしむかし……といってもせいぜい50年と少しくらい前の昔。 世間では冷戦と呼ばれていたそんな時代。 ソ連領内のとある森で、あるアメリカ人の兵隊さんが餓えて倒れていました。 彼はソ連軍の極秘兵器の破壊と要人救出、そして敵要人の暗殺という特殊任務を遂行する為に ひとりで敵地に単独潜入した工作員です。 現地で支援してくれる部隊はなし。たったひとりの力でソ連の兵隊さんに見つからないように隠れつつ進み 極力戦わないで任務を遂行しなければならないのです。 すごいですね。まるで日本のニンジャみたいです。 さて……そんな工作員で兵隊ののお兄さんもさすがに空腹には勝てないのか、さっきから元気がありません。 彼は蛇でも兎でもカエルでも平気で生で食べてしまう見境いのない人なのですが、 そんな彼の目から見てもこのあたりの森にはどうにも食料となりえるモノがないようです。 「こんなことなら……ちゃんと動植物をキャプチャーしておけばよかったな。先を急いだばかりに……クソッ!」 重大な任務を果さなければならないというのに、ここで餓死でリタイアじゃ泣くに泣けないでしょう。 しかし天は兵隊さんを見捨ててはいなかったようです。 耳を澄ますといかにも不快で能天気な声がすぐ近くから聞こえてくるじゃありませんか。 見ると黒い帽子と赤いリボンをつけた饅頭みたいなのが、ぽよんぽよんと飛び跳ねていました。 「ゆーん!きょうはたいっりょうっなのぜ!おいしいくささんやいもむしさんがたくさんとれたのぜ!」 「すごいよまりさ~♪さすがれいむのまりさだね!れいむもはながたかいよ!」 (……?なんだ……あれは……?) 「…ゆ?れいむみるのぜ!あそこにじめんさんにはいつくばってる、ゆっくりしていないにんげんがいるのぜ?」 「ゆ~?なんなのあのくそじじいは?顔にどろさんをぬっててゆっくりできないよ!」 顔の泥とはどうやらフェイスペイントのことを言ってるようですね。 「わかったのぜ!あのじじいははいつくばってまりささまたちにどげざしているのぜ!」 「ようやく、くそにんげんがみのほどをしったんだね!ゆっくりしていないかとうせいぶつにしてはじょうできだよ!」 「じゃあじじいはさっさとあまあまをもってくるのぜ!」 「もってきたられいむのうんうんをたべさせてあげてもいいよ!どれいにもしてあげるよ!」 「「げらげらげらげらっ!」」 (ま、まずいっ……!) 兵隊さんはバカ笑いを始めた饅頭どもにさっと近づくと、まず黒帽子饅頭の脳天にグサっとナイフを一突き! 黒帽子は「ゆっ…?」と小さくうめくとそのまま静かになりました 「……ゆっ?ゆううううううっ!?どぼじてばりざが」 「静かにしろっ……!」 さらに騒ぎ立てようとした赤リボンの大きな口の中にすかさずナイフをグサっと刺しました。 赤リボンは目をぐるんぐるんさせましたが、すかさず二度三度とナイフを刺すと絶命したのかこれまた静かになります。 やれやれ危ないところでした。どこに敵兵がいて目を光らせているのか分からないというのに。 不思議生物どもが大声で騒ぎ立てたらせっかく隠れているというのに見つかってしまいます。 (それにしても……こいつらはなんだ?生き物なのか……?というより…………これは喰えるのか?) 生き物に詳しくない兵隊さんには不思議生物のことなど何もわかりません。 なら知っている人に聞くのが一番です。 兵隊さんは無線機のスイッチを押しました。彼には無線で後方からサポートしてくれる専門家たちがいるのです。 生物と医療に詳しい彼女ならなにか知っているかも…… 「ゆっくりをキャプチャーしたみたいね」 「ゆっ………くり?」 「ゆっくりは主に日本に生息している饅頭生物よ。ゆっくれいしていってね!と挨拶する所から そう名づけられたらしいわ。皮は小麦粉で中身は餡子……でも一口にゆっくりと言っても種類は豊富なの。 中身がカスタードのありす種とか生クリームのぱちゅりー種、チョコレートのちぇん種とか色々いるらしいわ。 ある程度の知能もあって日本語を話すことができるの。人間と意思疎通ができる唯一の生物よ」 「……」 「赤リボンがれいむ種、黒帽子はまりさ種というの。この2種はありふれたゆっくりでよく番になるらしいわ」 無線に出た医者の女性は別に驚いた様子もなく、饅頭……ゆっくりについて兵隊さんに説明しました。 「饅頭なのに……生き物なのか?」 「そうよゆねーく。面白いでしょ?」 「面白いか……?にしてもゆっくりとやらは主に日本に生息しているんだろう?なんでソ連に?」 「研究用として日本から連れてこられたのが逃げ出して野生化したんじゃないかしら? ゆっくりは食用、ペットなどの愛玩用、そして虐待用と幅広い利用用途があるから」 「……虐待?」 「ええ。ゆねーくもアレを見ていてムカっときたでしょ?」 「まあ……少しは」 「ゆっくりは生物として底辺に近い強さしかもたないのに、なにかと人間を見下したり不快にさせる言動行動をとるの。 それに腹をたてた人がゆっくりを虐待するようになったらしいわ。意外と癖になるらしいとか」 「……」 次々とその生態が明らかにされる饅頭生物……ゆっくり。それにしても彼女は博識ですね。 もしかしたら彼女もゆっくりの虐待が趣味の虐待お姉さんなのかもしれません。 「で、そのゆっくりとやらはウマいのか?」 「聞くと思った……」 「それが一番重要だろう!で、味の方はどうなんだ?」 「お饅頭だからね。一応はおいしいらしいわ」 「そうか!」 「でもゆねーくがキャプチャーしたそれは成体のようね。成体は中身がパサパサしていて味はいまいちって話よ」 「君はさっきウマいと言ったじゃないか!?」 「そのままじゃ不味いけど成体でも苦しめてから食べると美味しくなるらしいの。 でもそれじゃ手間がかかりすぎるわね。同じゆっくりでもどちらかというと子ゆや赤ゆの方が美味しいらしいわ」 「こゆ?あかゆ?」 「ゆっくりの子供に赤ちゃんのこと。子ゆっくりと赤ゆっくり。特に生まれたてが一番美味いらしいわよ ゆっくりの巣を見つけるようなことがあれば探してみたら?」 「そうしてみよう」 「じゃあね」 ゆねーくは無線機を切り、任務に戻ることにしました。 とりあえず必要な情報は仕入れられたのでよしとします。 話によるとゆっくりは一応食べられるようなので……ゆねーくは思い切ってまりさを食べてみました。 「んぐっんぐっんぐっ………ふむ……それなりー…」 案の定あまり美味しくはなかったようです。 それでも二匹食べて半分くらいは腹を満たしたし、ここは贅沢はいってられないでしょう。 少し元気になったゆねーくは再びずーりずーりと周囲を警戒しながら地面を這って移動を開始しました。 しばらく進むと……どこからかまたしても不快な大声がします。 ゆねーくはその声のほうへ向かいました。思わぬ拾い物ができるかもしれません。 ……声は木の根元の横穴から聞こえてきました。 「ゆーゆーゆー、ゆっくりのひ~♪まったりのひ~♪すっきりーのひ~~♪」 「ゆっくちのひ~♪」 「きょうはとっちぇもとかいはなひ~~♪」 「ゆゆーん♪ありすのおちびちゃんたち、おうたがとってもじょうずね!みんなりっぱなとかいはだわ!」 「さすがさいっきょうっのまりさのおちびなのぜ!みんなゆっくりしているのぜ!」 どうやらまりさ種とありす種の夫婦が木の根元に巣を構えているようです。 それに加えて子ゆが……3匹、赤ゆが2匹といった家族構成でしょうか。 ゆねーくはしばらく巣の中を観察していましたが……おもむろに巣に腕をつっこむと赤ゆを1匹摘み上げました。 「ありしゅはちゅばしゃをてにいれちゃわ!」 「ほう……これが赤ゆという奴か。小さいな……」 「ゆっ?ゆうううううう!?どぼじてありずのおちびちゃんがいなぐなっでるのぉぉぉぉぉっ!?」 「ゆんやぁぁぁ!まりちゃのいもうちょがきえちゃっちゃよぉぉぉ!?」 「ありしゅはみたわ!おうちのなかになにかがはいってきて、おそとにいもうちょをもっちぇっちゃったのよ!」 「おうちのちょと……?ゆんやああああ!ゆっくちできにゃいくちょにんげんがいりゅわぁぁぁぁっ!?」 「ぐ、ぐぞにんげんのしわざなのかぜ!?おいくぞじじい!さっさとばりざのかわいいおちびをかえすんだぜ! かえしたらそくざにしねっ!」 「ありすのとかいばなおちびちゃんをかえしなさい!このぐず!」 「かえちゃないと、さいっきょうっのまりちゃがきょわいきょわいぷくーをちゅるんだじぇ!」 「いにゃかにょの!ゆっくちちね!いにゃかにょの!ゆっくちちねっ!」 「とりあえず食べてみるか……ぱくっもぐもぐもぐ………」 「おしょらとんでりゅ…ゆぎゃ!?」 「どぼじておちびちゃんをたべちゃうのぉぉぉぉぉっ!!?」 「ゆんやぁぁぁぁ!ゆっくちできにゃいぃぃぃぃ!」 「……ウマいじゃないか!もっと喰わせろっっっっ!!」 赤ありすは大変な美味だったようです。 自然界じゃ甘味はめったに手に入らないから余計に美味しく感じられるのかもしれませんね。 ゆねーくは他の赤ゆ子ゆにも手を伸ばし夢中で喰らいました。 「やめちぇええええ!まりちゃはおいちくな……ゆべっ!?」 「きょんにゃのときゃいはじゃにゃいわぁぁぁぁ!ゆぎゅぎゅぅぅぅぅっ!!」 「うめっ!これはめっちゃうめぇ!まじぱねぇなっ!」 「や、やべろぉぉぉぉ!ありずのとかいばなおちびじゃんをたべるなぁぁぁぁ!」 「いいかげんにやめないとまりさ、ぷくーするのぜ!ぷくぅぅぅぅ!どうだぜ?こわいのぜ? こわいこわいでおそろしーしーをちびったらさっさと…」 「赤ゆもいいが子ゆも美味い!また食べたいなっ」 「どぼじてごっじみないのぉぉぉぉ!?」 「なにやっでるのよこのぐぞばりざぁぁぁ!ざっざとぐぞじじいをぜいっざいっじろぉぉぉぉ!!」 「ふう……満腹だ。残りはお持ち帰りするか」 「ゆぴぃっ!?」 「ゆっ!すーやすーやするわっ!?」 とりあえず赤ゆ全部と子ゆ2匹まで食べて満足したゆねーく、残りを麻酔銃で眠らせてキャプチャーしました。 麻酔弾にはなぜかラムネ成分も混合されていたので野性のゆっくりはすぐに眠ってしまいます。 用意周到ですね。初期装備を用意したスタッフはこうなることを予測していたのでしょうか。 ゆねーくは眠らせたゆっくり親子をバックパックに収めると、またずーりずーりと移動を開始しました。 「ぬう……」 ゆねーくは森の中で動くに動けませんでした。 何故なら多数の敵兵がパトロールをしていて、かつその警戒網を突破できそうな隙がないのです。 強行突破もやむなしか……とゆねーくが拳銃とナイフを構えたその時。 バックパックからなにやら不愉快極まりない寝言が聞こえてくるじゃありませんか。 「ゆぴーゆぴー……ゆうぅぅぅん……まりさはさいっきょうっ……なのぜぇ……ゆぴぴー……」 「……」 ゆねーくはこの重大な局面でのん気に居眠りこいているまりさに思わずピキィ!となりました。 バックパックからまりさを取り出し、せえい!とばかりに投げ捨てます。 まりさは放物線を描いて空中を飛んでいき……敵兵の近くで地面と熱いちゅっちゅをしました。 「ゆべっ!?」 「ん?誰だ……!」 「い、いたいぃぃぃぃっ!おもにおかおがいたいぃぃぃ!どぼじてばりざがごんなめにぃぃぃぃっ!?」 「なんだ……ゆっくりか。驚かせやがって」 「おいぐぞじじぃぃぃっ!はやくがわいぞうなばりざざまにあばあばをもっでごぃぃぃぃっ!もっでぎたら ゆっくりしないでそくざにしねぇぇぇっ!」 「……」 「ぎいでいるのがぁぁぁごのくずぅぅぅっ!つかいすてのこまのぐせにこうきなばりざざまをむしずるなぁぁぁっ!!」 「ッ!うるせえぇっ!!」 「ゆぎゃっ!?」 おおっと、野性のまりさの暴言に我慢強いソ連の兵隊さんもさすがにブチ切れたようですね? 泣き叫ぶまりさを思いっきり蹴りまくっています。 「ゆげっ!ゆぎょぉぉ!や、やべろおおお!ぐぞじじいごときがばりざざまになにしやがるんだぁぁぁっ!!」 「やかましぃぃぃっ!黙って聞いてりゃ好き放題いいやがってっ!誰が使い捨ての駒だこの糞饅頭がぁぁぁっ!」 「ゆごげっ!?ず、ずびばぜんでじだ!ばりざがわるかっだでず!だからゆるし……ゆがぁ!?」 「死ね!死ね!糞饅頭がっ!死ねぇぇぇっ!!」 「ゆんっ!?ゆっゆっゆっゆっ………」 「おいお前!配置を離れて何をしているッ!」 「あっ!?す、すいません!野性の糞饅頭の悪口についカッとなってしまいまして……!」 「……ああ虫の息のこいつのことか。まあ気持ちは分かるがな……俺もたまに潰したくなるし。 だが程々にしておけよ。いつここに例の侵入者が来るかわからないんだからな」 「はっ!」 「パトロールを続けるぞ」 しかしパトロールを再開した時にはもう、ゆねーくは警戒網を突破して先へと進んでいました。 それもこれも偶然とはいえ囮となって敵兵の注意を引きつけてくれた野性まりさのおかげです。 まったく敵兵に蹴られて餡子吐き出して死んでくれたまりさは英雄ですね!傍目にはただの犬死ですけど。 しかしゆねーくの役にたったのは事実です。 (……ふむ、あのやかましさは使えるかもしれん。ただの食料で終わらせるのではなく色々と試してみるか……) そう思いながらゆねーくは先を急ぐのでした。 「……これでよし。随分マシな食料が手に入ったな」 敵の中継基地の食料倉庫に侵入したゆねーく。携帯できる食料の補給に成功しました。 あれから行く先々で野性のゆっくりをキャプチャーしていますが、餡子ばかりだと栄養が偏ってしまいます。 たまには食いでのある蛇の肉やカロリーメイトも欲しいところ。 とりあえず倉庫から盗れるものだけ盗って…… (あとは敵兵の注意をひきつけ、かつ弱体化させる為にこの食糧倉庫を爆破し……) ……ようとしてTNT爆弾を取り出そうとしたゆねーく。しかしその手が止まります。 しばらく考えたのち……爆弾をしまい、代わりにバックパックから捕獲したゆっくりを取り出して 5~6匹食糧倉庫に放り投げてから倉庫のドアを閉めて出て行きました。 そして一時間後……二名の兵士がその倉庫のドアを再び開けようとしています。 「やれやれ腹がへったな」 「さっさと倉庫から食料もって戻ろうぜ。他の連中もきっと腹をすかせて……」 「むーしゃむーしゃ!じあわぜぇぇぇぇっ!」 「これうめぇ!まじぱねぇ!」 「こんなにたくさんのごはんさんがあればあんしんよね!ゆっくりしたおちびちゃんをたくさんつくりましょぉぉぉっ!」 「ずっきりぃぃぃぃ!」 「けんっじゃなうんうんをするわ!むっきゅりー!」 「げーぷ!くっちゃくっちゃなのじぇ!まりしゃはすーやすーやちゅるのじぇ!」 「う、うばれるぅぅぅぅっ!!」 「ゆっくちちたれいみゅがうみゃれるよ!せかいじゅうのみんなでしゅくふくしちぇにぇ!」 「ゆゆっ!ここはでいぶたちのゆっくりぷれいすだよ!ゆっくりしていないくそじじいはさっさとでていってね!」 「でていきぇ!くーじゅ!」 「ぷくぅぅぅぅっ!!」 なんということでしょう。食料倉庫中にゆっくりが所狭しと蔓延しているじゃありませんか! 食料は食い荒らされ、うんうんがまき散らされ、腹がいっぱいになったことで次は性欲を満たそうとしたのか、 醜いすっきりー!の乱交パーティー。そして世にも醜悪な出産と、地獄絵図が倉庫内の至る所で行われていました。 「な、な、な……なんだこれはぁぁぁっ!?」 「でていけといってるのぜくそにんげん!まりささまがせいっさいっするのぜ!」 「むきゅ!ゆっくりしていないくそじじいをこらしめてやりなさいまりさ!」 「れいむのまりさのさいっきょうっのたいあたりをくらってさっさとしんでね!すぐでいいよ!」 「え、HQ!HQ!応答してくれっ!」 「こちらHQ!」 「こちらパトロール!食料倉庫にゆっくりどもが侵入した!備蓄していた食料は全滅だ!」 「な、なんだとぉぉぉ!?増援部隊をそちらに送る!そいつらを殺せ!いいか楽には殺すなよ! 死んだ方がマシというくらいに徹底的に苦しめてから殺すんだッッッ!」 「了解ィィッ!」 「ゆあ~~ん?このくそにんげんは、いったいだれとおはなしているのかしらぁ~~?」 「きっとまりささまのたいあたりさんをくらって、あたまがおかしくなったのぜ!」 「ゆぷぷ!ゆっくりしていないくそにんげんはあたまがかわいそうなんだね!でいぶがどれいに……ゆべぇ!?」 「オラァ!糞饅頭ども覚悟しろやぁぁぁぁっ!!」 「食いモンの恨みは万国共通で恐ろしいってことを思い知らせてやんよぉぉぉぉっ!!」 ただちにソ連の兵隊さんたちはゆっくりの駆除を始めました。 死なない程度に蹴り飛ばし、お飾りを破壊し、髪の毛をむしって、赤ゆはせめて食料の代わりにと食べて餓えをしのぎ。 殺さないように、生かさないように、最大限の苦痛を報いとしてゆっくりどもに与えるのでした。 「「「「「ゆ、ゆんやぁぁぁぁ!ゆっくりできないぃぃぃぃぃっ!!」」」」」 「……うまくいったようだな」 食料倉庫から少し離れた場所で……ゆねーくは会心の笑みを浮かべていました。 あの時ゆねーくは「爆弾がもったいない」と思ったのです。 爆発音で逆に警戒が厳しくなってヤブヘビになるかもしれないとも考えていました。 キャプチャーしながらゆっくりの生態や考え方がだんだん理解できるようになったゆねーくは、 「ゆっくりを食料倉庫に放り込めば爆破するのと同じ効果があるのではないか?」と思いつき実験してみたのです。 効果はてきめんでした。 敵兵は腹をすかせて注意力が低下、戦闘力もガタ落ちです。 こうなればしめたもんです。餓えている敵兵の前に捕獲したゆっくりを放れば…… 「でいぶはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!くそにんげんはでいぶにあまあまをちょうだいね!」 「しょ……食料だァァ!」 「ゆっ?な、なにするきなの?やべてね!でいぶにちかづく……ゆぎゃああああああっ!?」 「うめえ!まじぱねぇ!ありがてえ!ありがてええええ!」 「いだいぃぃぃっ!?や、やべろおおおお!でいぶをたべるなあああっ!ゆぼぉぉぉ!?お、おねがでずたべないでくだ」 お腹をすかせたソ連の兵隊さんは身がたっぷりのでいぶを食べるのに夢中のようです。 その横をダンボール箱がのそのそと歩いていることも気付かずに…… ゆっくりはもはやゆねーくにとって単なる食料にあらず。立派な兵器として戦闘にも使われるようになりました。 敵の精鋭部隊であるゴリラ部隊の兵士との戦闘でも…… 「どこに隠れたゆねーく!出てきて俺と戦えッ!」 隠れたゆねーくを探すゴリラ部隊兵士。そのとき!敵兵士の視界の片隅に迷彩服を着たゆねーくの姿がッ! 敵兵士はそれを見て余裕で迎撃体勢を整えます。 「そんなカムフラージュで俺の目を欺けると思ったか!死ねっゆねー………ぐッ!?…………ぬううッ!」 ターンッ! パンッ! まったく同時に2つの銃声が鳴り響きました。 銃声のひとつは相手の頭部を。もうひとつの銃声は相手の心臓の位置をしっかりと撃ち抜いています。 「ぐぅッ……!」 「……ッ!」 「……お前の敗因は2つ。ひとつは予備の迷彩服を着せた囮を俺だと一瞬誤認したこと。ふたつめは……」 「も、もっと……ゆっくりしたかった…………にゃん…」 「ふたつめは囮が胴つきゆうかにゃんだと認識した時、お前は撃つのを一瞬ためらったことだ」 「さ、さすがは……ザ・ドスの教え子……ぐはっ!」 ゴリラ部隊の兵士はゆねーくの迷彩服を着せられた胴つきゆうかにゃんの頭を 二瞬の躊躇のあとに正確に撃ち抜きました。 しかし同時に後ろに回りこんでいたゆねーくはゴリラ部隊兵士の心臓を正確に撃ちぬいていたのです。 胴つき希少種の価値をも考慮に入れた恐るべき戦略と言えるでしょう。 こんな調子でゆねーくはゴリラ部隊のベテラン兵士たちを次々と撃破していきました。 もはやダンボールとともにゆっくりはゆねーくにとってなくてはならないアイテムになりました。 なにしろ敵兵の前に捕獲したゆっくりを放り投げれば、たちまち敵の目を引いてくれるのだから便利なものです。 「ゆっくりしていってねー。ちぇんはちぇんだよー!」 「お、善良ぽいなお前。飴なめるか?」 「あめさん!?あめさんはゆっくりできるんだねー!そいつをさっさとよこしてねー!わかれよくずー!」 「なんだよゲスじゃねえか!(ぐしゃっ!)」 「ゆっへっへ!このようさいさんはゆっくりできるんだぜ!ここをまりさのゆっくりぷれいすにす」 「グロズニィグラードでおうち宣言すんな!(ぐしゃっ!)」 「あたい、おようふくなくしちゃった!さむいよどうしよう!」 「ど、胴付きちるのちゃん?お兄さんとあそこの暗い隅っこでHENTAI行為をしようね!ハアハア……」 「でいぶはしんぐる」 「ヒャッハー!虐待だぁぁぁぁっ!!」 「ゆんやあああ!ぎゃくたいそびえとじんさんはゆっくじでぎないぃぃぃぃっ!?」 とまあ、中にはHENTAIお兄さんや虐待鬼意惨もいるようですが。 とりあえずそれぞれゆっくりに夢中になって、こちらの警戒をおろそかにしてくれるのでやりやすいったらありません。 そんなこんなでゆねーくは大要塞グロズニィグラードへの単独潜入に成功。 要人救出には失敗するものの、極秘兵器の爆破には成功した……ように見えました。 「ゆねぇぇぇぇくっ!まだだぁぁぁぁっ!!」 「失敗した!?核搭載型高速戦車シャゴホッドで追いかけてくるぞっ!」 「鉄橋へ向かいましょう!あそこにはC3爆薬が仕掛けてあるから……」 「狙撃して鉄橋ごと落とすというのかッいいだろうッ!とばせ!追いつかれたら終わりだ!」 「しっかり捕まってて!ゆねーく!」 「まァァァァてぇぇぇぇぇっ!!逃がすものかァァァァァっ!!」 ゆねーくにさっきボコられた大佐が破壊をまぬがれた戦車シャゴホッドで、 現地でゆねーくに協力している諜報員のお姉さんが運転するサイドカー付きバイクを追いかけていきました。 当然サイドカーにはゆねーくが乗っています。 「お、おい……大佐が要塞の外にいっちゃったぞ?俺たちはどうするんだ?」 「バカ!俺たちも追いかけるんだよ!奴らを取り逃がしたら俺たちの命はないんだぞっ!」 「あるだけのバイクを出せ!フライングプラットフォームもだ!全員で追いかけてなんとしても始末するんだッッ!」 「はっ!!」 こうしてソ連の兵隊さんたちは全員ゆねーくを追いかけて要塞を出発しました。 大佐がシャゴホッドで暴れたせいで要塞内はあちこちボロボロで壊れまくり廃墟になりかかっています…… しーんと静まり返るグロズニィグラード……と、その要塞内に小さな影がひとつ、ふたつ…… ひょこひょこと姿を現しました。 「ゆっ?」 「ゆゆっ?」 「……くそにんげんはみんないなくなったのぜ?」 「いなくなったようだねー!ほんとうにゆっくりしていないかとうせいぶつどもだったよー!」 「げらげら!くそにんげんはせいぜいにんげんどうしでころしあえばいいんだみょん!」 「おおっおろかおろか!」 「にんげんはまったくゆっくりしてないね!せんそうばかりしているにんげんはゆっくりしているでいぶをみならってね!」 「それじゃあここをありすたちの、とかいはなゆっくりぷれいすにしましょう!」 「みんなでおうちせんげんをしようね!」 「むきゅ!いいわ!せーの……」 「「「「「「ぐろずにぃぐらーどさんを、ここにいるゆっくりぜんゆんのゆっくりぷれいすにするよっっ!!」」」」」」 「ゆ~ん♪かんっぺきっにおうちせんげんがきまったよ~~♪」 「きょうからこのようさいさんはまりささまたちのおうちなのぜ!」 「さっそくごはんさんがおいてあるおうちをさがしましょう♪」 「へいきしょうはちぇんのおうちにするんだねー!わかってねー!」 シュゥゥゥ…… 「おうちのひとりじめはゆっくりできないよ!ちぇんはばかなの?しぬの?」 「そうだぜ!そもそもぐろずにぃぐらーどさんはぜんぶまりささまのおうちなのぜ!」 「はあああ?ふざけるなよまりさー!ゆっくりしねよー!!」 「けんかをするなんてとかいはじゃないわ!やめなさいあなたたち!」 シュゥゥゥゥゥゥ……! 「みょーん♪ごはんさんをみつけたみょん!そくせきらーめんさんだみょん!ゆっくりたべるみょん!」 「ゆがあああ!でいぶのごはんさんをよこどりするげすはしねぇぇぇっ!」 「みょんっ!?」 「うみぇえ!らーめんしゃんめっちゃうみぇえ!ぱねぇぇぇ!」 「うんうんちゅるよ!ゆっくちー!」 「どぼじでみょんがみつけたごはんざんをたべるんだみょぉぉぉん!?はくろーけんをくらえだみょん!」 「ゆびゃあ!?も、もっちょゆっくじ…」 「おちびじゃぁぁぁぁんっ!?でいぶをしんぐるまざーでなくしたみょんはじねぇぇぇっ!」 「おばえがじねみょぉぉぉぉんっ!!」 シュゥゥゥゥゥゥッ!!! 「て、さっきからしゅーしゅーうるさいよ!」 「なんなんだぜ!しゅーってすごいおとさんがだんだんおおきくなって、ゆっくりできないのぜ!」 「……むきゅ?あれなにかしら……おそらさんからこちらになんかがとんで」 「ゆ…」 ドゴオオオオオオオオオンッッッッ!! その時。グロズニィグラードにきのこ雲があがり要塞は跡形もなく吹き飛びました。 小型核砲弾による攻撃です。当然ゆっくりたちも要塞と共に永遠にゆっくりしたのでした…… そしてちょうどその頃。要塞から離れたところにある花畑で…… ひとりの中年女性が小型核砲弾を発射し終わった無反動砲を地面に落とすとポツリと言いました。 「綺麗でしょ?命の終わりは……切ないほどに。命は最後に残り香を放つ……餡子臭い残り香をね」 「ザ・ドス!」 さてこの任務を終えたあと……ゆねーくはビックドスという称号で呼ばれる偉大な兵士となりました。 後年、彼がアメリカ特殊部隊の司令官になったとき、決まって新兵にこう話したといいます。 「単独潜入任務で重要なことは現地で手に入れた物資をいかに有効に活用するか、だ。 特にダンボールとゆっくり、この2つを制する者が任務を達成できる!そもそもダンボールというのは……」 と、少々ダンボールについて熱く語りすぎるのがうっとおしがられたようですけどね。 めでたしめでたし…… ……むきゅ。ざ・どすはみごとににんむをまっとうしたようね! まったくにんげんのくそばばあのくせに、ここはあぶないからひなんしろとうるさいやつだったわ! ……ぐろずにぃぐらーどはひつようなぎせいだったわ。 むきゅきゅきゅ!それにしてもこれで……ええ。 このあたりいったいのむれがきょうどうでごはんさんをびちくしているそうこ…… 「けんじゃのいさん」はぶじ…………ぱちゅのものに。 ええ、そうよれいむ。この「いさん」があれば「けんじゃ」をさいかいできるわ! にしのおやまのどすも、ひがしのおやまのくいーんありすもきづいてないようね! ぱちゅがこのあたりのむれぜんぶに、ようさいさんへひっこしをすすめたすぱいさんであることに! じゃまなほかのむれのゆっくりはぜんゆん、ばくはつさんでえいえんにゆっくりしたわ! あとは「けんじゃのいさん」をつかってむれをおおきくして、 しゅういのむれをすべてせいふくする「けんじゃけいかく」をすたーとするわ! ほうふなごはんさん、おおきなゆっくりぷれいす、あっとうてきなちから…… それらはもりのけんじゃであるぱちゅにこそふさわしいの! ……ゆ?どうにもかぜさんがつよいようね。 ゆゆっ?ぐろずにぃぐらーどさんのほうがくからゆっくりできないとっぷうさんがふいてるわ!? むきゅううううう!?や、やべてね!とっぷうさんはふくのをやべ……おそらをとんでいるみたい! ……ゆべっ!も、もっとゆっくじじたが……… ちなみにゆねーく達には預かり知らぬことですが。 水面下でグロズニィグラード周辺のゆっくりの群れ同士で戦争が行われてたようです。 策略に策略を重ねて最後に笑うはずだったのはとある群れの長ぱちゅりーでしたが…… 小型核砲弾爆発の際の突風でそのへんの木に叩きつけられて生クリーム吐いて死にました。 その群れのゆっくりも全ゆん死にましたとさ。まったくザ・ドスの忠告を聞かないから…… まあこれは歴史の闇に葬り去られるというより もともと誰も知らないので気付かれもしなかったという本当にどうでもいい事でした。 今度こそ本当にめでたしめでたし♪ でっでっでっで――――――んっ! 今まで書いたもの anko3367人間に飼われるというのは… anko3370野良ゆは人間に関わってはいけないという話 anko3379親の罪は anko3401たすけあい anko3410世紀の凶悪立てこもり事件 anko3416選んだのはお前だ anko3440ぷくー!をしてみた anko3486胴つきさんはゆっくりできない anko3501胴つきさんはゆっくりできるね! anko3503じゃまもの
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「ふたば系ゆっくりいじめ 156 ゆっくりに選ばせる青年/コメントログ」 たのしめた -- 2010-02-24 02 16 53 ゲスは制裁 いいゆっくりは救う この手の小説はきもちいい -- 2010-04-08 21 17 03 因果応報ってすばらしい -- 2010-04-17 21 47 55 なんか爽快 -- 2010-06-05 01 37 52 いいね -- 2010-06-06 10 45 08 虐待は好きだけどいいゆっくりは幸せになってもいいと思います -- 2010-06-18 01 28 27 とかいはなおにいさんね!! -- 2010-06-19 06 15 18 これは良かった -- 2010-06-30 12 56 34 こういうのは良いね たしかにあまあまだね。嘘は付いていない -- 2010-06-30 17 31 41 さっかりんww -- 2010-09-11 21 43 59 いいなぁ。 本当にゆっくりが存在するなら私はこういう事がしたい でも赤ゆは全部潰す^q^ -- 2010-09-21 02 58 14 やっぱり制裁派多いようだな -- 2010-09-27 01 06 36 こんな大人になりたい -- 2011-05-28 20 00 59 いいや性格がいいゆっくりも殺して悪いゆっくりも殺すほうが気持ちいい -- 2011-09-19 14 29 39 いい話だぁ -- 2012-03-20 20 53 09 普通に良いお兄さんだった・・・ 最近のは必要以上に殺しすぎるから困る -- 2012-10-03 00 26 23 有益な奴は残す いいね あ、でいぶは絶滅な -- 2014-07-30 22 52 43
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1292 ドスの数え方/コメントログ」 久々にいいの読めました。人間の都合で使い潰されるゆっくりの描写がいいですね。是非次も書いてください! -- 2010-06-01 22 09 45 裏切ったれいむを希望通り生かしておくのが残酷で好き -- 2010-06-07 02 40 35 うんw良作wゆっくりは何もかも人間の為だけに消費されて奪われて、潰されて逝くのがいいねw -- 2010-06-07 18 13 10 これは実にいい。ただのいじめ虐待じゃなくてゆっくりin現代における消費考察がちゃんとされてる辺りが -- 2010-06-18 05 44 52 調子こいた馬鹿ゆを絶望させるのって、超たのしー! -- 2010-06-21 18 25 15 おもしろかった。 -- 2010-06-21 22 49 30 よかったじゃないか!クソの役にも立たないゴミが人間様に貢献できるようになるなんて! -- 2010-07-12 23 47 11 おもしれえこれ、絶望する姿は最高です。 -- 2010-08-20 23 06 04 似たような話は結構あるけど、げすの群れをドスまで含めて有効利用というのはなかなかないと思う。 面白かったです。 -- 2010-11-02 04 59 13 最後の赤ゆを虐殺した台詞を書いてくれたら最高だった いずれにせよすごい名作 -- 2010-11-03 19 15 22 面白い!とてもゆっくりできた! -- 2011-01-06 02 15 07 面白れぇ! どすきのこの栽培とか赤ゆっくりの生産とかとっても便利だなぁ。 どすって、役に立つ良いゆっくりだよね!(笑) -- 2011-01-16 10 37 17 素晴らしい・・・・・ とってもすっきりできました!! -- 2011-01-29 09 08 35 妬ましい・・・・・その文才が妬ましい・・・・・パルパルパル ドスって人間の役に立てたんですね! とても面白く読ませていただきました^^ -- 2011-03-30 11 42 04 誤字脱字まみれだどもゆっくりできたんだどぉ~☆ -- 2012-09-23 07 28 00 橋姫いたぞ↓ -- 2015-09-28 22 12 17 めっちゃおもしろい! -- 2018-06-18 09 51 15
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野山の中腹に築かれたそのゆっくりプレイスでは、ゆっくりたちが湧いていた。 英雄の凱旋だ。 れいむもありすもぱちゅりーも、群れに属しているありとあらゆるゆっくりが、 巣から飛びだして広場に集まり新たなる王者の君臨に惜しみない称賛を浴びせていた。 季節は春を迎えていた。 森の草花は咲きほこり、空舞う小鳥は歌をかなでる。 空は突きぬけるように晴れわたり一筋の雲もない。野山をつつみこむ穏やかな天気は まるで英雄を迎えるためにあつらえたかのようだった。 群れの中軸たる成体ゆっくりたちは英雄の雄姿に目をほそめ、誇らしげにうなずいている。 長老格のゆっくりは涙さえ浮かべていた。若い娘たちはさかんに黄色い声援を送り、 おさない子供たちの輝かしい目は生ける伝説に心奪われているがためにちがいない。 ところが、一匹だけ心穏やかでないゆっくりがいた。 まりさ種である。 群集から離れたところに立ちつくし、満腔の称賛に浴する英雄に対して露骨な蔑視を投げかけていた。 「……きにいらないんだぜ」 木漏れ日に濡れるゆっくりまりさは、吐き捨てるように言った。 その侮蔑を否定するかのように、赤ゆのゆっくりたちが歌声を合わせはじめた。 歓迎式典のはじまりだ。この日のために練習をかさねてきただけあって、さわやかな歌声だった。 まりさはうつむき、舌打ちした。 また顔を上げて、新参者をにらみつけた。 春の光をその身に受けて燦然ときらめく四角い胴体。 鋼鉄の意志を具現化するような鋼の肌。 なまめかしく黒光りする四つの車輪。 正面に特筆大書された「ゆっくり」の四文字。 ゆっくりたちはそれを、 「すぃー」 と、呼んでいる。 すぃーとは、なにか。 それはゆっくりたちが使っている車両運搬具のことである。 構造としては、蓋のない箱に車輪をつけただけであり、単純きわまりない。 ところが、ゆっくりはこの器械に魔法をふるうことができる。 すぃーに乗って動けと念じるだけでいっさいの動力なくして運転できるのだ。 速度調整はお手の物。 進行方向も自由自在。 荷物を満載したとしても運動量はほとんど損なわれない。 ほとんど怪現象である。 では、なぜこんないかれた現象が起こるのか。 そんなことは考えても仕方がない。 そもそも、ゆっくりという生命自体があやふやであり、曖昧模糊としていて、いい加減で、 神の悪ふざけとしか思えず、むしろ生命と呼んでいいのかさえ怪しいのだ。 それを思えば、いーかげんなゆっくりが使役する文明の利器がいーかげんだからという理由で これに目くじらを立てることの愚かしさがたちどころに理解されよう。 ともあれ。 すぃーは申し分ない性能をひめている。 速度においてはあんよのかけ足とは比較にならない。積載量についてはまりさ種の黒帽子をも凌駕する。 意志ひとつで稼働させることができ、その操作性はまったく手足の延長だった。 あらゆる切り口において完璧ともいえる利便性をそなえている。 それが、すぃーだった。 が、なにごとにも欠点はある。 すぃーも例外ではない。 この魔法の車のほぼ唯一の欠点は、その希少性にあった。 馬鹿を言うな量産できるだろう、と反駁する向きもあるかもしれない。 が、お相手はゆっくりの餡子脳だということをゆめゆめ忘れてはならない。 そもそも材料探しがむずかしい。 車体となるべき箱は自然界には落ちていない。 車輪の探索も困難をきわめる。 人間の里に行けばあるかもしれないが、人間とはおおむねゆっくりできない生きものだ。 命を危険にさらしてまで人間社会に資材をもとめる勇者がどれだけいるだろうか。 また、ゆっくりは知能が低い。 そのために知識の世代間伝達にとぼしい。 かりにすぃーを作製できるゆっくりが登場したとしても、 その知識を受け継ぐべきゆっくりはかならずしも存在せず、 天才の知識は薄れゆく運命にあった。 以上を総合すると、 すぃーはゆっくりにとって計りしれない価値をもっていると断じても過言にはなりえない。 すぃーが英雄として迎え入れられるのは、しごく当然のことだった。 なお、このすぃーは人間からの寄付品だった。 たまたま遭遇した人間に、すぃーを作ってくれと頼み込んだのだ。 人間はすぃーとは何かについてゆっくりから聞きだし、 里にもどってありあわせの材料で車をこしらえ、群れに納品した。 まさに奇跡の産物だった。 まりさは危機感を抱いていた。 すぃーに、である。 まりさは群れの重鎮だ。 その家柄は優れた狩猟者を輩出しつづけてきた血統の末裔にあたる。 まりさ自身もハンターとしての評価が高く、とくに足の速さにおいては他の追随をゆるさない。 狩りのみならず武術にも心得があり、荒事となれば必ずまりさが最前線に立った。 一旦緩急あれば自己犠牲をも厭わないとする義務感をふんだんに有し、まさに群れのエスタブリッシュメントである。 「きにいらないんだぜ……」 英雄がやってきた翌日。 まりさは野道を歩きつつ、ひとりごちていた。 「あれは……ゆっくりを『だらく』させるんだぜ……」 たしかに便利にはちがいない。だが、すぃーの登場はゆっくりに何をもたらすのか? ゆっくりは自分のあんよで歩かなくなる。 重みをしのいで物をはこぶ苦労も忘れるだろう。 高みから他者を見下ろすことで傲慢の味をしめるかもしれない。 ゆっくりと、ゆっくりが腐ってゆく。 もしも堕落しきった状態ですぃーがうしなわれたら? 運動の苦労を忘却の彼方へと追いやってしまったゆっくりたちは、 ろくな餌がとれず、重い物も運べず、ながくきびしい死への道を強要されるだろう。 「……よくないんだぜ」 まりさの瞳に義憤が燃え上がってゆく。 「……やるしかないんだぜ。すぃーに……かつんだぜ」 まりさは孤独な闘いを予想していた。 群れのゆっくりたちはすぃーを褒めそやすばかりで、これに内在している危険性については無視している。 すぃーとの決戦を宣言したとしても、味方となってくれるゆっくりはただの一匹もいないだろう。 いや。 むしろ、あらゆるゆっくりがまりさの敵となる。 ゆっくりを助けるためにはゆっくりを敵にしなければならない。 敵は、ゆっくりだ。 すぃーが戦場だ! かくして、まりさは悲壮な闘争を決意した。 数時間後。 すぃーに乗ったゆっくりれいむの顔には、困惑の色がありありと浮かんでいた。 「まりさー。やめようよ、あぶないよ!」 れいむのはるか前方には黒帽子の雄々しいまりさがどっりしと構えていた。 「うるさいんだぜ! さっさとやるんだぜ!」 まりさは吼えるように命じた。 それは決闘の光景だった。 木漏れ日のゆれる野道で、まりさとすぃーが間合いをとって対峙している。 すぃーは長老たちに無理を言って借り受けた。 戦闘方法は単純である。 すぃーが、まりさに向かって全速力で突進する。 まりさはこれを跳ね返す。 それだけだ。 運転手はれいむを指定した。 なぜれいむかと言えば、 れいむ種特有の知能の低さゆえに、頼めば後先考えずに全力で突っ込んでくれると踏んでいたためである。 が、さすがのれいむも危険を悟っているのだろう。すぃーの上に乗ったはいいが、 踏ん切りがつかずなかなかまりさに突っ込もうとしないのだった。 ちなみに、まりさはこれが決戦であるとは教えていない。 自分に向かって突っ込んでくれればそれでいいと、それだけ頼んでいた。 「いーからやるんだぜ! これは せいぎの たたかいなんだぜ! てかげんむよう なんだぜ!」 まりさはしびれを切らして叫び声をあげた。 せっかく鼓舞した闘争心が萎えては困る。 「ゆ~。どーなってもしらないよ! れいむはしらないよ!」 「はやくするんだぜ! ぜんりょくでやるんだぜ」 「じゃー。いくよ?」 れいむも腹を決めた。 「くるんだぜ! まりさは まけないんだぜ! ゆっくりを だらくさせる あくのけしんは せいばいしてやるんだぜ!」 「それじゃ! しゅっぱーつ!」 「くるんだぜー!」 黒い王者は不敵に笑ってみせた。 れいむがすぃーを発進させた。 みるみる加速する。 れいむのもみあげが風を切って宙に浮いた。 もくろみどおり、れいむはまるで手加減というものを知らなかった。 本気も本気ですぃーを全力前進させている。 まりさは急速接近するすぃーに対して、 「ぷくぅーーーーー!」 と、威嚇の動作をとった。口を水平に切り結び、頬に空気をつめこんで膨らます。 泣く子も黙ると恐れられた、まりさの必殺ぷくーだ。 すぃーは恐れをなして止まるに違いない。 「ふぎゃーー! ぎょわいーー! やべでーーー!」 れいむに対しては抜群の効果を発揮した。 だが、肝心かなめのすぃーは停止や後退どころか減速する気配さえがない。 一定速度でまりさめがけて猛進する。 れいむは恐怖のあまり運転を放棄してしまっていた。 ハンドルから両手を離しアクセルを思いっきり踏みこんだまま泣きわめいているようなものである。 奇跡でも起こらないかぎり、まりさはひかれるだろう。 そして、奇跡などそうそうは起こらないものである。 「ゆぶぼべっ!」 まりさはほぼみごとに轢き飛ばされた。 夜が来た。まりさは巣穴でうめいていた。 「やられたんだぜ……」 まりさは反省することしきりだった。 忸怩たる思いを抑えることができない。 総力を注ぎこんだぷくーは呆気なく粉砕されてしまった。まったくもって、情けない。 「よそうがい なんだぜ……」 まりさの顔面はへこんでいた。かつ赤く腫れあがっている。 しかしあにゃるのあたりから下は無傷なため、 ずいぶんといびつなゆっくりが出来上がってしまっていた。 「おもっていたよりも……きょうてきなんだぜ……」 認めないわけにはいかなかった。 まりさには彼我の力の差をあるがままに見極めようとする強さがあった。 敗北をばねにして立ち上がるだけの精神力も持ちあわせていた。 ただ、残念ながら、遺憾なことに、知能が足りていなかった。 「ぷくーじゃだめだったんだぜ。みくびっていたんだぜ。このいたみは てんばつ なんだぜ……」 まりさは思考をめぐらし作戦を立てた。 すぃーはどこが強いのか? なぜ強いのか? 戦士は一個の結論に達した。 「……おおきいんだぜ。はやさじゃないんだぜ。おおきいだけなんだぜ。ずうたいだけなんだぜ」 気に食わない。 図体だけが取り柄ののろまに後れを取るなど、あっていいはずがない。 「まりさも おおきさで たいこうして やるんだぜ……。みていやがれ、なんだぜ。もうあやまってもおそいんだぜ……」 たった一度の敗北ぐらいでは、まりさの戦意はまるで挫けなかった。 翌朝。この日もよく晴れていた。 「まりさー。やめようよー。あぶないよー」 すぃーに乗りこんだれいむが、野道の彼方に陣取っているまりさに声を張っていた。 第二戦である。戦場は昨日とおなじだ。 わざわざ同じ戦場を選んだのは、雪辱戦の意味をこめているからだ。 むろん、決闘の作法もおなじだった。 すぃーが全速力で体上がりをしかけ、まりさはこれを迎撃する。 「うるさいんだぜ! これはまりさのたたかいなんだぜ! さっさとやるんだぜ! れいむは だまって すぃーをうごかせば いいんだぜ!」 「まりさー。またひかれるよ!」 「ひかれないんだぜ! ひっさつわざが あるんだぜ!」 「ゆぅ……きのーのぷくーみたいな?」 まりさは赤面した。 「きのうは ゆだん していたんだぜ! はやく やるんだぜ! れいむは そのあくまを うごかすだけで いいんだぜ!」 「あくまって……すぃーのこと?」 「ほかにないんだぜ!」 今度は、れいむが怒りを表明する番だった。 「すぃーはとってもゆっくりできるんだよ! わけわかんないこと いわないでね!」 「れいむのはなしは きいていないんだぜ!」 「ゆゆ! ……わかったよ! どーなってもしらないよ!」 問答は終わった。 れいむがすぃーを前方発進させた。 「へへ……いまからあやまっても おそいだぜ!」 まりさはうつ伏せの姿勢をとった。 黒帽子の先端が前を向く。 あんよに力をこめて地面に固定し、上体を上下に反復運動させはじめた。 のけぞるほど上体をもちあげたときに、 「ゆんっ!」 とするどく叫び、大地に叩きつけたときには、 「やーっ!」 と重々しく吼える。 これをなんども繰りかえす。 「ゆんっやー! ゆんっっやぁーっ! ゆんっっやぁっ! ゆンっっっ! ィィやぁぁっ!」 この動作はまりさが編みだした対すぃー用の威嚇技だった。 伏しているときは黒帽子も寝かしているから平べったく見える。 視線の高いすぃーならばなおさらだ。 ところが掛声とともに上体を起こすと、とんがり帽子が持ちあがって天を衝く。 帽子の高さを加算すればまりさの背丈はすぃーを越える。 自分よりも遥かに小さなゆっくりがいるかと思えば、一転して巨大なゆっくりが登場する。 このダイナミックな視覚的効果が、敵に幻惑と混乱をもたらし戦意をくじく。 すぃーは恐れをなして逃げるしかない。 かくしてまりさは勝利する。 それが、まりさの戦術だった。 「――ゆ~ん♪」 れいむの愉しそうな声が近づいてきた。 いや、じっさいれいむは楽しんでいた。 頬を抜ける風がここちよく、爽快なのだろう。 「ゆゆ~ん♪ ゆゆゆ~ん♪」 「ゆんっィやあ! ゆんっィやあ!」 かたや、心躍らせてすぃーのドライブを満身で楽しむれいむ。 かたや、決死のおもいで威嚇行動を展開してやまないまりさ。 いよいよまりさが夜を徹して練り上げた戦術の威力が確かめられようとしていた。 「ゆんっィやあ! ゆんっィやあ! ゆんっぃやあ! ゆんっぃげぶどぼべがっ!」 あえなくまりさは吹っ飛ばされた。 ちょうど、「やー」のとき、すなわち脳天をすぃーに向けているときに衝突した。 衝突の瞬間、まりさは縮んだ。 敗北者はすぃーの前方に放り投げられ、みごとな放物線を描いた。 「ゆどぼっ!」 墜落した。 そこに、余勢をかったすぃーが突進してきた。 「どぼじぶゆべっ!」 まりさは二度轢かれた。 野道のかたわらに群生していた藪のなかへと、きりもみ状態で落下した。 治療を受けたまりさは、奇行をいぶかしがる周囲のゆっくりをふりきり仏頂面で帰宅した。 「ゆだん! まりさはゆだんしていたんだぜ!」 巣穴に戻ると、まりさは地団太を踏んだ。 黒帽子がぺしゃんこにつぶれている。 全身のいたるところに黒ずんだ影が目立つ。 これは皮膚の内面が怪我をして餡子がせりあがってきたがために発生した現象で、 人間でいうところの痣にあたる。 「どうして、どうしてまけたんだぜ……まけるようそはなかったんだぜ……」 しかし、ただ純粋な事実として、まりさは怪我を負っている。 敵は無傷だ。かすり傷一つない。 「なにがわるかったんだぜ……」 まりさは考えぬいた。餡子が沸騰しそうになるほど思考をめぐらせた。 あかあかとした月が南の空に輝くころ、戦士はひとつの結論を得た。 「なんてことなんだぜ……」 まりさは己の浅はかさに絶望しそうになった。 「いままではまもりにはいっていたんだぜ」 ぷくーにしろ、ゆんやーにしろ、その本質は防禦行動だ。 自分自身は地べたにはりつき四方を威嚇するだけだ。 示威籠城しているようなものである。 こんな消極的なやり方で、あの機械神に勝てるはずがない。 護りを固めるだけで勝てると思いこんでいた自分の浅慮と傲慢を呪った。 どうして、驕れる者が勝てるだろうか。 まりさははらわたが煮えくり返る思いがした。 「せめるんだぜ。はんげきするんだぜ!」 虎の闘志はまったく萎えていなかった。 夜が逃げ、朝が来た。 空はよく晴れていた。 「まりさ、またやるの?」 森にれいむの声が冴えわたる。 「とーぜんなんだぜ!」 まりさは凛々とした態度でこたえた。 三回目の決闘が行われようとしていた。 闘技場と化した野道で、まりさと機械が遠く離れてにらめっこしている。 まりさの帽子は依然として潰れていはいたが、もとの高さの半分ほどには快復していた。 さて、まりさの口には小枝が持たれていた。 巣穴の奥に隠し持っていた武器である。 衝突の瞬間に小枝ですぃーを打ちのめし、撃破しようという寸法だった。 「……わかった! いくよ!」 昨日までの二回とは違って、れいむはさっさとすぃーを稼働させた。 「ゆゆ?」 まりさは焦ってしまった。 れいむを説き伏せる必要があると思っていたから、 これほどあっさり突進してくるとは考えてもおらず、はからずも奇襲を受けたかたちになった。 そんなまりさの困惑をよそに、すぃーは見る間に加速する。 いままでとは比べものにならない急加速だった。 「ま……まつんだぜ! こころのじゅんびが」 悲痛な叫びは運転手にはまったく聞こえていなかった。 「すぃーさんはとってもゆっくりできるんだよ~~♪」 れいむは、うきうきしていた。 とてもとても、ゆっくりしていた。 二度の運転をへて、れいむはすっかりドライブの虜となっていた。 動かすのが怖くてたまらなかったのも昔のこと。 今では、地べたを這っていたら絶対にあじわえない加速の爽快感に、 酩酊にもちかい興奮をおぼえるようになっていた。 そんなわけで、まりさにやれと言われるや、えたりとばかりに猛発進したのである。 「ちょ……ま……」 すぃーの速度は、昨日のそれよりも遥かに速くなっていた。 操作手の無意識下の恐怖が取り除かれたため遠慮なく加速できたことがその原因だった。 「れいむははやいんだよっ♪ しじょうさいそくのれいむなんだよっ♪」 運転手はまっすぐに前を見つめている。 「れいむ! すぴーどだしすぎなんだぜ! おまえがあぶないんだぜ!」 おもわずまりさは叫んだ。 れいむが危険であることは事実だった。 それほどの猛スピードだった。 しかしれいむは案じない。 「ゆゆ~ん♪ れいむには『まりさぶれーき』があるもんね~♪」 どれだけ速度を増そうとも、まりさにぶつかることで自然に減速する。 その予想がれいむに安心感を与えていた。 そして、衝突の瞬間がやってくる。 「……ちょ……うりゃっ!」 撥ねられようとしたその刹那、まりさは横っとびに飛び退いた。 通り過ぎさる瞬間を狙い、すぃーの右側の車輪を小枝でぴっと叩いた。 「まりさがどっかーんっ……ゆゆ?」 全力疾走していたところに横から衝撃を加えれば、小さな打撃であっても効をなす。 すぃーが転倒した。 れいむが空中に放り出される。 放出されたれいむの軌跡は、ほとんど水平だった。 すぃーの速度がそのままれいむに乗り移っていたから、すさまじい速度で野道のかなたへと消えてゆく。 「れいむっ♪ おそらとんでるみたい~~♪」 たのしげな宣言はドップラー効果がきいていた。 まりさには、なぜかれいむの声が断末魔に聞こえた。 遠くでれいむが墜落する。 たんなる落下ではない。 水平方向に投げだされたのだ、落下と同時に物理法則がれいむを襲う。 「どぼずぼりゃぶじびっっ! どべぐじべぼぼべざっっ! ゆべどぼぶぶべべっ! ゆごぼぼぼっ!」 地面をえぐりながら十メートル以上も転がった。 暴力じみた物理力にさんざんに引きずりまわされた挙句、やっと止まった。 もうもうと上がる砂けむりの中から、 「……ゅ……ゅ……」 と、瀕死のうめき声が漏れてきた。 一応、生きていた。 全身くまなく痛めつけられて腫れ物の塊のようになっていたが、それでも息は一応あった。 横倒しになったすぃーの車輪がからからと回っている。 こちらは軽傷で済んだらしい。 さすがのまりさも落ち込んでいた。 「あれは……うん。れいむがわるいんだぜ……」 と、かってに断罪するものの、その声には覇気がない。 消沈している理由はふたつあった。 ひとつは、奇襲を受けたとはいえ逃亡を選んでしまったこと。 そしてもうひとつは、すぃー搭乗禁止令を下されたこと。 その根拠は色々とあったが、要約すれば、人心を惑わすなといったところである。 貴重なすぃーで遊ぶなという冷静な意見もあった。 まりさには狩人としての実績があったから、あまり強くは言えないらしい。 すぃーに乗れないのはどうでもよかった。 が、雪辱の機会が失われたのは痛かった。 これではゆっくりたちがすぃーに毒されるのも時間の問題である。 「まずいんだぜ……。ゆっくりたちが、だらくしちまうんだぜ……」 まりさの心はおおやけのためにある。 けっして私怨が原因で奇行に走ったわけではない。 まりさは瞑想を重ねた。 表情は穏やかだったが、内心は猛っていた。 「もう……」 まぶたを開けたとき、まりさの瞳は悲痛ともいえる決意をやどしていた。 「あれしかないんだぜ……」 ゆっくりたちが寝静まる時間帯を待って、まりさは巣を後にした。 まりさが向かった場所は、すぃーの格納庫だった。 もともとは住まい手のいなくなったゆっくりの巣穴である。 周囲にゆっくりの気配がないことを確認し、 まりさは黒々とした大口を開ける格納庫の中に入っていった。 倉庫のなかで、すぃーは星月の光をあびて青白くかがやいてた。 「もう……おまえのまけなんだぜ。これも、ゆっくりのためなんだぜ」 その声色には、どことなく同情がにじみでていた。 まりさはすぃーに乗り込むと、荷台の上にうつ伏せになった。 まりさのぺにぺにが膨張する。 そして、 「すこすこっ、すこすこっ」 猛然と、すぃーと「すっきりー」しはじめた。 これこそまりさの最終手段だった。 実のところゆっくりの誇る最強の攻撃手段は「ぷくー」でも「ゆんやー」でもない。 ましてや体当たりでもない。 相手の同意を得ない「すっきりー」であった。強制的に孕ませ、養分を枯渇させ、殺す。 人間風に言えば「人道にもとる」とされている攻撃手段であった。 また、攻撃側の体力もはげしく消費されるので両刃の剣ともいえた。 以上の理由から、タブーとされている攻撃だ。 「……すこすこっ、すこすこっ」 すぃーにぺにぺにを押しつけまくる、一匹の騎士。すぃーがきしむ。 「……すこすこ……すこすこ……」 曖昧生物と機械の魔物がおりなす暗い愛が、洞窟の奥で鳴動する。 「ゆぅ……いがいと……すこすこ……」 まりさは頬を染めた。 すぃーの体はひんやりとしていて、妙な心地よさがあった。 ぺにぺにはより一層膨張し、絶頂がちかづきつつあった。 「ゆぅ……すこすこっ! すこすこっ!」 まりさは全力で腰を叩きつけはじめた。 本来の目的を忘れて、はじめて体験する種類の快感に夢中になってしまっていた。 「ゆっ? だれかいるの?」 絶頂を間近に控えたそのとき、格納庫の入口からゆっくりの声が聞こえてきた。 ゆっくりありすの声だった。 まずい。と、まりさは思った。 しかし遅かった。 「すっきりぃーーー!」 まりさは達してしまった。 興奮しまくっていたためか、獅子の咆哮のような大絶叫があげられた。 ゆっくりありすは仰天した。 「ゆぴぃーーー!」 悲鳴をあげて脱兎のごとく逃げだした。 翌日、群れはすぃーが夜中に悲鳴を上げたという噂でもちきりになった。 噂の出所はいうまでもない。 すぃーは高潔な英雄から不気味な幽霊に転落した。 そのような噂など捨ておいて、まりさは戦果を確認すべく格納庫に出向いた。 そこでまりさが発見したものは、 茎を生やして死に絶えているがらくたではなく、前と変わらない無機質な姿のすぃーだった。 「おかしいんだぜ! すぃーがいきてるんだぜ! まりさが『すっきりー』したのに!」 叫び声をあげてしまった。悪いことに格納庫の中は無人ではなかった。 まりさの雄叫びを耳にして、ゆっくりたちは何のことかと問い詰めた。 まりさはすぃーをすっきりーにより懲らしめようとしたという 自分の計画を、ひるむことなく開陳した。 噂話の足は怖ろしく速い。 その日のうちに、まりさがすぃーと交尾したという驚愕の事実が、 群れ全体の知るところとなり、群れの守護者たるまりさの権威は失墜した。 何日かが、経過した。 降ってわいたようなその光景を目の当たりにして、まりさは唖然とした。 群れの集まる広場に、すぃーが整然と並べられている。 車体も車輪も磨き抜かれていて美しく、気品すら感じる。 「いっぱいなんだぜ……いっぱい……いっぱいの……すぃーが……」 ゆっくりは数字の概念がほぼ理解できない。 大多数のゆっくりは、三より大きい数を「いっぱい」の一言で切り捨てる。 もちろん、才能と訓練しだいでは計算さえもこなせるようになる。 だが、そのような特殊な訓練など野生においては望めない。 ゆっくりたちがすぃーを自製できない真因は、 車輪が三つではなく四つだからではないか、という仮説さえあった。 その自製不可能なすぃーが十台以上も並んでいるのだから これは当然ゆっくりの手によるものではなかった。 「あ……あ……すぃーさん……どうして……」 まりさは知らなかったのだが、 一機目のすぃーを群れに提供した人間は、 すぃーを貰い受けて狂喜乱舞するゆっくりの姿に触発されていた。 ゆっくりのためにと一念発起してすぃーを量産したのだった。 かくして大小さまざまなすぃーがまりさを圧倒するに到っている。 「こんなの……ないんだぜ……」 まりさは打ちのめされていた。 眩暈を覚えて、立っているのもやっとだった。 一機にさえ手を焼いているのに、どうして大群を相手にできるのだろうか。 「まりさ!」 「……ゆ?」 うなだれるまりさに、ゆっくりありすが近づいてきた。 「……ありす。どーしたんだぜ……」 「なによ。くらいわね」 そう言うありすはすこぶる上機嫌だった。 ありすのみならず、すべてのゆっくりが大量のすぃーに浮かれあがっている。 そんな姿を見ていると、まりさは同胞たちをことごとく絞め殺したくなる。 どうしてお前らは好きこのんで「ゆっくりできないもの」を導入しようとするのか、と。 「くらくも、なるんだぜ……。これでゆっくりはおしまいなんだぜ……」 「わからないわね。おしまいになるのは、まりさのかなしみよ。まりさにろうほうをもってきたのよ」 「……ろうほう?」 まりさはすぃーの大群を一瞥した。どれだけ輝かしい福音がもたらされようとも、 眼前に横たわっている絶望を隠蔽するのは不可能におもわれた。 「まりさは、あのすぃーにほれているんでしょう?」 「すぃーに……?」 心外なことばだった。惚れているなどとはとんでもない。 すぃーは不倶戴天の仇敵だ。 しかしまりさはこう言った。 「そうかもしれないんだぜ」 心奪われているという意味でならば、確かに惚れている。 ありすは、まりさの肯定を額面通りに受け取った。 「だから、まりさが『すっきりー』したすぃーは、まりさのものになるわ」 まりさは顔を上げてありすを見やった。 からかっている風には見えない。 むしろ心底から祝福してくれているように見えた。 「……すぃーは、みんなのものなんだぜ」 「これだけすぃーがいっぱいあればひとつぐらい、どうってことないもの」 まりさは苦笑した。説得力があった。 「もらうんだぜ」 そう言ってありすの前から立ち去ろうとしたが、ありすに呼び止められた。 「ところで まりさは すぃーにのったことが……あるわね」 乗っただけではない。その上で躍動した。 「うんてんしたことは ないんだぜ」 「じゃあ、やってみれば? きもちいいわよ、きっと。……その、ふつうのいみでね。 あっ、そうだ。みちのこともいわなくっちゃ」 「みち?」 道と言えば、集落を貫通する幹線道路のことを差している。 まりさが決闘の場に選んだのも、その道の一角だった。 「そう。みちをずっといくとね、そのさきはがけになっているんだって。きをつけてね」 まりさは諒承とも拒絶ともいえない複雑な笑みを一瞬だけ浮かべて、ありすの前から立ち去った。 木漏れ日のたゆたう山の小道のただなかで、まりさは仇敵と対峙していた。 機械神を凝然と見つめるまりさの眼光は殺意と敵意に濡れている。 しかし、その眼力を一身に受ける四つ足のすぃーは、 物言わず澄ました顔をしてたたずむばかりで、逃げようともあらがおうともしていない。 それはまりさにとって許しがたい侮蔑だった。 しばし、まりさはすぃーを睨みつけていた。 やがて静かにかぶりを振った。 「……てきをしらなきゃ、かてるはずないんだぜ……」 殊勝なせりふを口にして、ありすの提言に従うことにした。すぃーに乗り、前を向いた。 「……!」 言葉をうしなった。 ――高い。 空を翔んでいるようだ。 高みに登って世界を見下すだけで、自信がみなぎってくる。 あれだけ這いずりまわっていた地面が、はるかな低きにあった。 おそるおそる、まりさはすぃーを前進させた。 すぃーがまりさの命令を受けて徐行をはじめる。 「……ゆゆーーー!」 熱をおびた歓声が森にこだました。 動けと念じただけで、まわりの風景が移動した。魔法のようだ。 すぃーに乗りこむと、四方を鋼にかこまれるかたちとなる。 自分自身が鋼鉄で武装したような力強い自信が、ふつふつと餡子の奥底から湧きあがってくる。 まりさは生唾をのみくだした。 「て……てんとちのあいだには ゆっくりのてつがくでは おもいもよらないことが まだまだあるんだぜ……」 止まれ。と、思った。 念じたというほど大したものではない。 言葉を思い浮かべたわけではない。 ただあんよを動かすように、止まれと思っただけだった。 すぃーが停止した。一瞬のタイムラグもなかった。 「……す……すごいんだぜ……くやしいけど……いいきぶんなんだぜ……ちがうんだぜ!」 至福の表情を浮かべたかと思ったら、絶叫をあげて否定した。 湧水のように心底からあふれてきた多幸感に、恐怖にも似た驚きをおぼえたためだった。 あれだけの難敵だったすぃーが、いまやまりさのしもべとなっている。 隷従とさえいえる忠誠を誓っている。 つい昨日まで干戈を交えていた敵の手下が君主を裏切って絶対的服従をしめしてきたような、 名状しがたい不気味さを味わいはじめていた。 「も……もうすこし……はしらせてみるんだぜ……」 さきほどよりも速く、すぃーを動かしてみた。 「も……もうちょっと……」 すぃーが加速する。 「もっと……」 たちまちすぃーの速度はまりさの全力疾走をこえた。 体験したことのない爽快感がまりさの総身を突き抜けた。 まりさは誘惑にかられた。すぃーの性能を試してみたくなった。 「もっと……もっと……もっとはやく! もっとはやく!」 機械は命令に従順だった。 すぃーが加速する。 加速度的に速度を上げる。 矢のような疾駆がはじまった。 まりさの視界はめまぐるしく変化してとどまるところを知らない。 野道は直進ばかりではない、むしろ蛇行している。 しかし、まりさの馬は道の曲がりなどものともせず、濁流となって驀進する。 「ゆっほぉぉぉーーーーー!」 奇声が山にとどろいた。 すぃーが疾走する。 「ゆっほぉぉぉーーーーー!」 前方にゆっくりれいむの姿が見えた。 口にキノコをくわえている。蒐集の最中なのだろう。 まりさの頭から減速の二文字は消えていた。 「ゆゆっ!」 れいむの目と鼻の先をデウス・エクス・マキナが駆けぬけた。 おんどりが天翔けるような猛スピードだった。 何が起こったのか、れいむには全く分からなかった。 れいむが認識したのは黒い残像と轟音だけだった。 キノコの先端がなくなっている。 れいむは呆然として、半分になったキノコをぽとりと落とした。 疾走するまりさの前に、赤ゆのれいむが踊り出た。 減速は間に合わない。 「ゆ?」 赤ゆは、猛然とせまりくるすぃーが危険物だとは認められなかった。 笑顔首をかしげている。 その笑顔に影が差した。 赤ゆの上をすぃーが通りすぎた。 あと少しばかり成長していたら上半身を持っていかれていただろう。 赤ゆは風圧に押されて、ころころと転がった。 ぴたりと、赤ゆの回転がとまった。 動こうとしない。うずくまっている。 やがて立ちあがり、 「ゆぴぃぃぃーーーーー! ぎょわぎゃっだぁぁぁーーーーー! おぎゃーーーじゃーーーーんっ!」 と、糸が切れたように泣きはじめた。 そのころには、まりさのすぃーは彼方をかけぬけていた。 「ゆ! ……あれは」 右カーブが現れた。 直角のような曲がり角だ。 一瞬、まりさは迷った。 速度を遅くしてやりすごすべきか、それとも――。 「せめるんだぜ!」 まりさの辞書から逃げの二文字は消えていた。守りの二文字も消えていた。 だから、カーブのところで草を食んでいるぱちゅりーの姿を認めていながら、まりさは加速を選択した。 「ゆ……」 ぱちゅりーもまた、まりさの姿を認めていた。 砂塵を従えて猛突進してくるのだから、気づかないほうがおかしい。 「ゆゆ……ゆ……」 あんよがすくんで動けなかった。 目を閉じて恐怖をやり過ごそうとするありさまだった。 舌をのばせばなめられそうな目と鼻の先で、すぃーが無謀ともいえる方向転換をした。 すさまじい遠心力がすぃーを襲う。左側の車輪が浮いて、すぃーが底面を見せつける。 ぱちゅりーの帽子に砂がかかった。 絶妙なハンドルさばきだった。ここしかないというタイミングでの方向転換だった。 難関をやりすごすと、野道は直進に入った。 こずえが屋根をつくっており、まるでトンネルのようだ。 道の果てに、光の穴が見えた。 まっすぐに伸びる野道の消失点から、燦々と光があふれている。 まりさは直感した。 あれだ。 あそこが、ゴールだ。 「いくんだぜー!」 途中、道は茎をあんだロープによって遮断されていたが、あっさりと断ち切られた。 ただひたすら、まりさは念じた。 速く。 速く。 だれよりも速く――! 「まりさは」 光がちかづく。 「まりさは」 光が大きくなる。 「おそらを」 視界いっぱいに光がひろがる。 「とべるんだぜーーーーー!!!」 まりさとすぃーが、ついにゴールに到達した。 野道の果ては、断崖絶壁になっていた。 果てのない青空と。 地平線まで埋めつくす緑の大海原が。 空中高く放り投げられたゆっくりまりさを歓迎し、祝福してくれた。 涙がしぜんとあふれてきた。 「まりさは おそらを とんでいるんだぜーーーーー!!!」 すぃーが落下をはじめた。 まりさがそれに続いた。 最後に、まりさの流した一滴の涙が、主人のあとを追いかけた。 (終わり)
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自宅自宅居間キッチン 風呂 トイレ 水槽 生育スペース 大型スペース バルコニー 暖炉 クリスマスツリー 自宅寝室ミニチュアハウス・本棚 自宅和室テラリウム 小瓶 森ダンボール 巣穴 山岳 水溜り 雪 ショップ コメント(編集できない場合やメモなどに) 自宅 自宅居間 最大20頭生育可能 滞在で時間経過が発生する キッチン シンク、冷蔵庫、フライパン、電子レンジがある シンクは常時少量の水が入っている 冷蔵庫は中に食料が入っており、ゆっくりに与えることができる フライパンと電子レンジは冷蔵庫の食料などを焼くことができる 加熱食料をゆっくりに与えると寿命が伸びるとのこと 加熱しすぎて炭になると逆に毒なので注意 ゆっくりをフライパンや電子レンジで加熱するとダメージが与えられる 電子レンジでチンすると体が赤黒くなっていき、最終的には消し炭になる 風呂 浴槽と洗面器があり、常時少量の水が入っている。水道で満タンにできる バイオレンスモードではお飾りが帽子系以外のゆっくりは ダメージを受ける 浴槽のへりは赤ゆが入り込む隙間があるので注意したい トイレ 水洗レバーをタッチすると動作する ゆっくりが流されてしまうので注意 水槽 水上生存可能な種を入れて観賞できる バイオレンスモードではお飾りが帽子系以外のゆっくりは ダメージを受ける ドスサイズのゆっくりは当たり判定の関係で 近づいただけでダメージを受けてしまう 生育スペース それぞれ固定給餌床有。赤ゆ育成用や 目標とする繁殖形態に合わせた管理が可能 大型スペース ガラス仕切り、固定給餌床有 バルコニー 外飼い用。ゆっくりは外の花を摂食可能 旧版では庭だったが1.5.4gからビルに移転し バルコニーとなった 暖炉 タッチすると火がつく ゆっくりが近づくと燃えてしまうので注意 クリスマスツリー v1.6aから新規追加 ゆっくりを引っ掛けて飾りにすることができる その際に微量ながらダメージ判定がある 自宅寝室 最大20頭生育可能 滞在で時間経過が発生する ミニチュアハウス・本棚 見えない仕切りがあるのか、入ったゆっくりは出てこない 但し押されるなどの動作で出ることがある 自宅和室 最大20頭生育可能 滞在で時間経過が発生する テラリウム 主にMicro~Middle迄の水槽。草・水・穴ぐら有 中の草は摂食させられる 作者によると1.4系をコンセプトにしたとのこと 小瓶 主にMicro・Small用の飼育瓶。草つきで摂食させられる 1.5.3系までは和室入口の代わりに飼育室があり、そこにあった 森 野生ゆっくりが出現。お兄さんの周辺中距離にスポーン? 距離が離れすぎたゆっくりはデスポーンする 森は山岳に囲まれ、山頂の反対側は終点となり 見えない壁が存在。超えることはできない 時間経過は発生せず、夜行くとずっと夜のまま ダンボール 中にゆっくりがスポーンしやすい? 基本的にB・Cのゆっくりが殆ど。(稀にSやAがいる) ダンボールは破壊も可能 巣穴 1.5.4gから巨大化し、お兄さんが入れるように なった。(初期は小型で入れなかった) 内部にS・Aのゆっくりがいること多し 果物が貯蔵されているが、入手は不能 ダンボールと違い破壊不可能 山岳 山は少しづつだが登っていくことが可能で 山頂に達することもできる 旧Verでは山頂から落下したり、落下したゆっくりを カメラで追うとマップ未生成の異次元に突入したが 現行Verでは落下してもマップは保持される 落下ゆっくりを追うとワイプアウトしてカメラが戻る 水溜り お飾りが帽子系以外のゆっくりはダメージを受ける(バイオレンスモード) v1.6aで廃止された 雪 自宅居間の水槽付近から行くことができる 森と同じく野生のゆっくりが出現するが、 胴付きが出現しやすくなっている ショップ ゆっくりの売買が可能。商品はこたまりさや わさ種など希少価値の高いものが出やすい 価格はゆっくりの種・飾り・ランク・サイズで決まり 産まれたてのこたれみりゃでは6万Pほどになる コメント(編集できない場合やメモなどに) 名前 クリスマスツリーのやつどうやって引っかかるの? - 名無しさん (2020-06-30 19 26 18) 学校ステージを復活させて下さい。 - 名無しさん (2019-05-02 16 32 37) ↓学校は今無いはず - wsdfっds (2019-02-14 20 33 23) ステージ学校の項目がないな - 名無しさん 2016-12-03 00 13 45 を夢その言葉お前に返してやる - 名無しさん 2016-11-23 19 54 09 居間の暖炉、タッチすると火がついてそれきゆっくりが触れるとゆっくり燃えるで - 名無しさん 2016-10-30 16 54 28 山って登れるの?全然登れないんだけど - ゆっくりジパング 2016-03-19 13 43 27 お風呂のどすまりさが不覚にもかわいい - 名無しさん 2016-01-31 13 51 53 ↓の訂正。を夢、死ねっていっちゃダメだろ。 - 名無しさん 2015-09-21 16 11 37 ↓↓↓死ねっていっちゃあかんやろ。 - 名無しさん 2015-09-21 16 10 35
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『ゆっく死ー』 11KB 虐待 制裁 愛情 自業自得 仲違い 家族崩壊 親子喧嘩 番い 野良ゆ 子ゆ 都会 現代 楽しんでいただければ… 「ゆぎいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!」 れいむが苦痛に顔を歪める。 「がんばるのぜれいむ!!あとすこしなのぜ!!!」 正面でまりさがおぼうしを構えながら、れいむを励ます。 「ゆ゙っ!!うま、う………うばれる゙ゔゔゔゔゔゔゔ!!!!!!!!!!!」 れいむが絶叫をあげたその瞬間、体内から赤ゆが弾き出された。 出てきた赤ゆをまりさがキャッチし、優しく抱き上げる。 「れいむ!やったのぜ!!おちびちゃんがうまれたのぜ!!!」 「ゆひぃ、ゆひぃ……、れいむのかわいいおちびちゃん………」 まりさのぼうしに抱かれた赤ゆが、ふるふると動き出す。 「れ、れいむ!!」 「まりさ!!」 れいむとまりさは赤ゆをじっと見つめ、その瞬間を待つ。 しばらく震えていた赤ゆの目がぱちりと開き、れいむとまりさを見上げる。 『ゆっくちちていっちぇにぇ!!!』 「「ゆっくりしていってね!!!」」 あるゆっくりの番に、新しい命が誕生した。 「れいむ!このおちびちゃんはせかいでいっちばんゆっくりしたゆっくりにするのぜ!!」 「ゆゆ~~ん!れいむのおちびちゃんはとぉ~~~~ってもゆっくりしてるよぉ~~~~」 「ゆくち!ゆっくち!!ゆっくちぃ~~~~!!!」 ……………………………………………………………………………………………… …………………………………………………………………… ………………………………………… ………………………… 「ゆっくちのひ~♪ のびのびのひ~♪ ちあわちぇ~なまいにちぃ~♪」 「ゆぅ~ん!おちびちゃんのおうたさんはとってもゆっくりできるよぉ~!」 「さすがれいむのおちびちゃんなのぜ!!まりさはかりにいってくるのぜ!!!」 「ゆっくりいってらっしゃい、まりさ!」 「おとーしゃん!ゆっくちいってらっちゃい!!」 「ゆっ!ゆっくりいってきますのぜ!!」 公園の一角にある茂み、そこに一つのダンボールが置いてある。 中からまりさが跳ねて出てきた。 このダンボールはゆっくりが住んでいるおうち。 まりさが一生懸命探してやっと見つけた、念願のマイホームなのだ。 れいむと、おちびちゃんと。 これ以上ない幸せな家庭を築いたまりさは、より一層狩りでたくさんのごはんを手に入れようと心に誓い、マイホームを後にした。 ……………………………………………………………………………………………… …………………………………………………………………… ………………………………………… ………………………… 「ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆっ」 まりさは元気よく跳ねながら、自分の狩場へと急ぐ。 おうちから狩場。人間なら1分とかからない距離だが、それでもゆっくりにとってはそこそこの長旅。 力強く地面を蹴り、まりさは前へと進む。 「ゆっ、ゆっ、ゆっ、ゆぅ。やっとまりさのかりばにとうっちゃくっ!したのぜ!!」 険しい道のりを乗り越えたような表情を浮かべ、自身に酔うまりさ。 ちなみにまりさが”狩場”と称しているこの場所、コンクリートでスペースを造られたゴミ捨て場である。 「ゆっ、えーっと………あ、あったのぜ。」 近くに落ちていた木の枝を加え、まりさがゴミ袋の山に立ち向かう。 「まりささまのすーぱーかりうどたいむがはじまるのぜっ!!」 こうして、ゴミ袋に木の枝を刺して穴を開ける、まりさの”狩りの時間”が始まった。 ……………………………………………………………………………………………… …………………………………………………………………… ………………………………………… ………………………… 『ぬぅあ~~疲れたぁ~~~~』 帰宅途中の人間が歩いている。どうやら疲れているようだ。 『あー、家まで遠いんだよなー…ちょっと公園で休んでいくか。』 人間は公園に入り、少し奥にあったベンチに座る。 『ふぅ、この時間は公園も静かでいいな……』 人間が自然の音に耳を傾ける。 風が吹き抜ける音、葉の擦れる音、ゆっくりのおうた…… 『……おうた?』 人間の耳に、一つだけ不快な雑音が割り込んできた。 「………ち~……………わせ~~!!」 それほど遠くない場所から、ゆっくりの声が聞こえてくる。 『はぁ………まったく、静かにしてくれよな~。』 安らぎの時間を邪魔された人間は立ち上がって、その原因を探す。 茂みの奥にダンボールを発見。 その中から、ゆっくりの声が聞こえてくる。 『おーい、誰かいるかー?』 人間がダンボールに向かって話しかける。 「ゆっくりのひ~、まったりの……………ゆ?だれかよんだ?」 ダンボールの中から成体れいむと子れいむが姿を現す。 「ゆっ!にんげんさん、ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくちちていっちぇにぇ!!」 『はいはい、ゆっくりしていってね。』 人間は形式的にあいさつを交わす。 『あのさぁ、ちょっとうるさいから静かにしてもらえるかい?』 「ゆゆっ!?れいむたちはおうたのれんしゅうをしてただけだよ?」 『あぁ、だから歌の練習をやめてくれないか?うるさいんだ。』 「どうして?おうたさんはとってもゆっくりできるんだよ?」 母れいむが不思議そうな表情で人間に問いかける。 『だから、その歌がうるさいの。わかった?』 なかなか理解しないゆっくりに、人間のストレスが徐々に蓄積されていく。 「おうたさんはゆっくりできるんだよ?……そうだ!にんげんさんもおちびちゃんのうたをきけばゆっくりできるよ!!」 「れいみゅのしぇかいいちゆっくちしたびしぇいでゆっくちちてにぇ!!!」 『いや、歌なんて聞きたくないからとにかく静かに』 「ゆっくちのひ~♪ のびのびのひ~♪ ちあわちぇ~なまいにちぃ~♪」 人間の言葉など無視するかのように子れいむが歌いだす。 「ゆゆぅ~~~ん!!おちびちゃんのびせいはとってもゆっくりできるよぉ~~~~~!!」 母れいむは我が子に酔いしれている。 「ゆっくち~のまいにち~♪ しぇ~かい~はしあわせ~♪」 「とぉ~~~ってもゆっくりできるよぉ~~~!!ね?にんげんさんもゆっくりでき」 『ふざけるなぁッ!!!』 人間がダンボールを蹴り飛ばす。 中に入っていた新聞紙や木の葉が空を舞う。 「ゆあああああぁぁぁぁぁ!!??!?れいむのかいみんおふとんさんがあああぁぁぁぁ!!!!!!!」 「ゆぴぃっ!?!?」 突然の出来事に動揺するれいむ親子。 『さっきから黙れって言ってるのがわかんねぇのか!!!』 「ゆえ~~~~~ん!!!!きょわいよ~~~~~~~!!!!」 怒りの表情をむき出しにする人間を見て、子れいむが怯えて泣き出す。 「にんげんさん!!おちびちゃんがこわがってるよ!!やめてあげてね!!!」 『はじめっからお前らが黙ってりゃそれでいいんだよ!!!!』 「ゆひぃ!?」 人間に睨まれ、親れいむもたじろぐ。 「れいむ!どうしたのぜ!?」 「まりさ!!」 「おちょーしゃん!!!!」 狩りから帰宅したまりさが異変に気づき、急ぎ足でれいむたちのもとへ駆け寄る。 「まりさ!このにんげんさんがいきなりおうちをこわしちゃったんだよ!!」 「のぜ……?」 まりさが奥に目をやると、そこには家具をまき散らし、いびつな形と化したマイホームが無惨に転がっていた。 「まりさのいっせいいいちだいのおしろがああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」 つい先ほどまで威風堂々と佇んでいたまりさの家が、みるも哀れな事に。 「ゆおおおおぉぉ!!!げすなにんげんはせいっさいするのぜええぇぇぇ!!!」 怒りに満ちたまりさが渾身の一撃を人間に食らわせようと、体当たりをしかける。 『効かねぇんだよカスが!!!!』 まりさの跳ねるタイミングに合わせ、人間が強烈な蹴りを入れる。 「ゆぎひぃっ!!?」 まりさの推進力と人間の脚力が組み合わさり、まりさは十メートル近く飛ばされた。 「まりさあああぁぁぁぁぁ!!!!!」 「おちょーしゃん!!!!」 一家の大黒柱が綿のように飛ぶ様を見て、れいむ親子の心に絶望が広がる。 『うわ汚っ!!!こいつ生ゴミあさってやがったな!!??』 異臭を放つ泥が、人間の足に貼りついていた。 『クソ饅頭がッ……!!』 怒りの頂点に達した人間は、近くにいたれいむ親子を標的に定めた。 「ゆわ、ゆわわわわ……」 親れいむも子れいむも、おそろしーしーを噴き出してただ怯えていた。 「れいむっ!!!!にんげんさんからにげるのぜ!!!!!!」 遠くからまりさの叫び声が飛んできた。 「ま、まりさ……?」 「おとーしゃ……?」 「れいむ!!!!!!」 「「!!」」 まりさの一喝で我を取り戻すれいむ親子。 「ゆっ!おちびちゃん!!にげるからおかあさんについてきてねっ!!!」 親れいむが跳ねて逃げ出す。 子れいむも後に続こうとするが、まだ体が小さいせいか一歩一歩の距離が狭い。 「おちびちゃん!!ゆっくりしないではやくにげるんだよ!!!!!」 母れいむが叫ぶ。 「……ゆ?おかーしゃん???」 突如子れいむが立ち止まる。 「おちびちゃん!ゆっくりしないでぇぇぇぇ!!!!」 「おちびいぃぃぃ!!!なにやってるのぜええぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」 親まりさと親れいむが叫ぶ。 「りぇいみゅはしぇかいでいちばんゆっくちちたゆっくちなんだよにぇ?」 子れいむが親ゆっくりに質問を投げかける。 「そんなことどうでもいいからゆっくりしないでね!!!」 「はやくにげるのぜえぇぇぇぇ!!!!」 必死になって子れいむを呼ぶまりさとれいむ。 しかし、子れいむにその言葉は聞こえてなかった。 (れいむはゆっくりしてるよ?) (れいむはせかいでいちばんゆっくりしたゆっくりだって、おとうさんはいってたよ?) (れいむのおうたさんはとってもゆっくりできるって、おかあさんはいってたよ?) (ゆっくりしてるれいむは、ゆっくりしてるよ?) (どうしてゆっくりしたらいけないの?) (ゆっくりできるゆっくりがゆっくりしてるゆっくりじゃないの?) (ゆっくりしてないゆっくりはゆっくりしてないよ?) 子れいむは完全に止まってしまった。 「おちびぢゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ん゙!!!!!!」 親れいむが必死に呼びかけるが、子れいむは全く返事をしない。 「ゆがあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!おがあざん゙のいゔごどをぎげな゙いげずはぜいっざいずるよお゙お゙ぉぉぉ!!!!!!!」 パニックに陥った親れいむが、子れいむに体当たりをする。 「ゆぴぃ!!?」 子れいむの体が数十センチ跳ね飛ばされ、ころころと転がる。 「やめるのぜれいむ!!!」 まりさがれいむを止めようと必死に跳ねながら近寄る。 「ごの゙っ、ごの゙げずなぢびがあ゙あ゙あ゙!!!!」 親れいむがもみあげで子れいむのリボンを剥ぎ取る。 「い゙ぢゃい゙っ!!!!!」 髪の毛ごとむしり取られ、子れいむの頭に丸くハゲた部分ができた。 「ぐずぢびが!!!」 親れいむは子れいむのぴこぴこを掴むと、一気に左右へと引き伸ばした。 ブチブチッ、と子れいむのぴこぴこが根本から千切れる。 「ゆぎゃあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!!!!!」 りぼんとぴこぴこを失った子れいむは、あまりの激痛に歪んだ悲鳴をあげることしかできない。 「ごの゙っ!ごの゙げすちびが、がぼっ」 親れいむの口から、木の枝が飛び出してきた。 背後でまりさが涙を流しながられいむを見つめる。 「れいむ…………」 まりさは口に加えた木の枝を、れいむの体から一気に引き抜く。 中枢を破壊されたれいむは、痛みを感じる間もなくその場に崩れ落ちた。 「お……おちょーしゃ………」 「おちび。もうだいじょうぶなのぜ……まりさがおちびをまもっ」 人間の足が、親まりさに振り下ろされる。 一瞬で圧力を限界まで高められたまりさの体は、ビチョリと弾け飛んだ。 汚い餡子の花火の跡地に、子れいむは取り残された。 『あっはははははははは!!!!!!』 「………………………ゆ?」 見上げると、そこにはとってもゆっくりした表情の人間がいた。 『いやぁー、とっても面白いものを見せてもらったよ!!!』 「………れいみゅ、ゆっくちちたゆっくちだよにぇ?」 すでに思考を停止したはずの子れいむが、満足そうに笑っている人間に問いかける。 『ああ、とってもゆっくりしてたよ!』 人間が楽しそうに返事をする。 その陽気につられて、れいむの顔にも笑いの表情が戻る。 『そうだ、れいむにお礼をしないとね。』 「ゆっ?おれい??」 『そう、お礼。れいむにはとっても楽しませてもらったから、苦しまないように潰してあげる。』 「…………ゆ?」 子れいむが見上げると、空が落ちてきていた。 ふたば系ゆっくりいじめSS@ WIKIミラー http //www26.atwiki.jp/ankoss/pages/757.html 『普段は「ゆっくりしてね」と言われているのに、緊急時は「ゆっくりしないで」と言われ、違和感に気づいてしまったゆっくり』を書きたかった さ、挿絵とかあこがれるなぁ…(チラッ) 改善点等を教えていただけるとうれしいです by お受験あき ふたば系ゆっくりSS感想用掲示板 http //jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/13854/1280375581/ 挿絵:
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『まりちゃつむり』 6KB いじめ 小ネタ 赤ゆ いつもの小ネタです。 「さあ、いらしゃい!いらっしゃい!美味しいから食べていってみてねー」 実演販売員のおばちゃんの声が、スーパー内に響き渡る。 だが周囲には誰も人が寄り付かない。 「美味しいゆっくりのつぼ焼きだよー!可愛くて美味しいよー!」 「ゆっびゃぁぁぁぁ!!あついのじぇぇぇぇ!いちゃいのじぇぇぇぇぇ!ゆんやぁぁぁぁぁぁ!!」 カセットコンロで暖められた網の上に、一匹の赤まりさつむりが置かれている。 必死に底部を動かしているが、殻を逆さにされた状態で網の上に置かれているので、あんよが虚しくウネウネと動いているだけだった。 時々顔をしかめて涙を零すが、涙はすぐに蒸発して周囲に甘い臭いを漂わせる。 「あっちゅい!あっちゅい!まりちゃのあたまが、あっちゅいのじぇぇぇぇぇぇぇ!!ゆぶぶぶぶぶ!!ぶえぇぇぇぇ!!」 熱せられた自らの殻から伝わる熱で、その身を焦がしていく赤つむり。 殻の内部から沸騰した得体の知れない汁が、ぐつぐつと湧き出て赤つむりを苦しめる。 肌の色が次第に黒っぽく変色していき、赤つむりは苦しそうに舌を出しながら両目をグルグルと回し始める。 「いらっしゃーい!美味しい焼きゆっくりですよー!…ふーむ、人気無いわねぇ…あらやだ、焼きすぎちゃったかしら?ちょっと焦げてるわねぇ…」 「じゅっ…!じゅ…!げじゅ…びゅじゅ………びびび…ぎぎ…ぎ…」 おばちゃんが客寄せに頑張りすぎて少し赤つむりから目を離した隙に、赤つむりが少し焦げてしまう。 全体的に火が通り過ぎたのか、張りのあった体はカチカチに干からびて、両目も茶色く濁っている。 舌も萎びた唐辛子のようになり、口からは乾いた餡子を吐いている。 それでもまだ息があるようで、小刻みに震えながらうめき声を上げている。 「あらあら、すっかり干からびちゃって…これじゃまるでミイラのゾンビねぇ…パサパサしてて不味そうだし、捨てましょう」 「じ…びび…が…が…ゆ…っぐぢ…ぢ…」 おばちゃんは、干物の用に干からびた赤つむりを爪楊枝用に用意したゴミ袋に捨てると、赤つむりの入ったパックを取り出す。 パックに入った5匹の赤つむり達は、ラップ越しにおばちゃんを怯えた目で眺めながらガタガタと震える。 本当は逃げ出したいのだろうが、パックに貼られたラップに押さえつけられる様に固定されていて、ろくに動く事が出来ないでいる。 おばちゃんはそんな赤つむり達を気にする様子もなく、パックのラップを剥がすとそこから一匹の赤つむりを取り出す。 ラップが剥がされ、ようやく自由に動けるようになった赤つむり達が、元気にパックの上を這いずるが、すぐさまおばちゃんがラップを被せて赤つむりの動きを封じる。 赤つむり達はラップで体を押さえつけられ苦しそうに目を瞑る。 そして、悲しそうな目でおばさんを見上げて涙を零すが、おばさんはすでにパックの赤つむりなど見てはいなかった。 一方おばちゃんに持ち上げられた赤つむりは、涙をポロポロと流し、体をブリブリと動かしておばちゃんの手から逃れようとする。 だがおばちゃんが持っているのは赤つむりの殻だったので、赤つむりが幾ら体を動かしても意味がかなった。 まあ、体を持たれていたとしても意味がないのだが、おばちゃんは泣いている赤つむりの口に張ったテープを剥がすと、すぐに赤つむりを焼けた網の上に逆さにて乗せる。 「ぴぴぃ!いっちゃい!おくちいっちゃいぃぃぃ!ゆびゃぁぁぁぁん!ゆびゃぁぁぁぁん!………なにこりぇ?…あったかいの…ゆゆぅ?…あっちゅい!あっちゅい!あっちゅいのじぇぇぇぇ!!」 逆さにされた赤つむりは、その熱さで早速体をグネグネと動かし不恰好なダンスを踊る。 流した涙としーしーが殻を伝い、あっという間に蒸発して網と殻を焦がす。 甘い匂いが周囲に漂い、買い物客が集まり始める。 「ゆっびゃぁぁぁぁ!ゆっぎゃぁぁぁぁ!あっちゅい!いちゃい!たしゅけちぇよぉぉぉぉ!まりちゃ、ゆっくちしちゃいのじぇぇぇぇぇ!!」 「はーい、もうすぐ焼けますから、試食していってくださいねー!可愛い焼きゆっくりですよー!」 おばちゃんがどんなに笑顔で接客しても、苦悶の表情で叫ぶ赤つむりを見た客は大抵どこかに行ってしまう。 それはパックの中の赤つむり達も同様で、同属の泣き声を聞いてはポロポロと涙を零して一緒に泣いている。 大分人が去ってしまったが、それでも数名の客が興味深そうに泣き叫ぶ赤つむりを眺めている。 「はい、丁度良い感じに焼けたよ!美味しいから食べてみて!」 「ゆっびゃびゃびゃ!あっちゅい!あっちゅい!ゆんやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 おばちゃんは半焼けの赤つむりに爪楊枝を刺して皿に盛ると、集まってきた客の一人に試食を勧める。 赤つむりはほんのり全身を赤くしながら、殻の中から沸いてでたあやしい汁の風呂に浸かっている。 その外見だけなら、人面サザエのつぼ焼きにも見えなくもないが、無駄に叫ぶのと動くのが少々鬱陶しい。 まりさつむりは、まりさ種の亜種のゆっくりとして知られるゆっくりである。 一時期は、物珍しさから何処のペットショップでも高価で取引されていた事もある人気のゆっくりだった。 だが、加工所で量産が可能になると、ブームは一気に冷めてまりさつむりは売れ残るようになった。 こうなってしまうと、ペットショップ内でも扱いが酷くなり、捕食種用のエサや虐待用の雑ゆっくりと同じコーナーに並べられるようになる。 そしてこの赤つむり達も、食用ゆっくりとしてスーパーで実演販売される事になったのだ。 「いちゃい!いっちゃい!ゆびゃぁぁぁぁぁぁ!やべちぇぇぇぇぇぇ!ひっぱらにゃいでよぉぉぉぉ!!」 客の青年が、赤つむりに刺さった爪楊枝をぐいぐいと動かして、赤つむりを殻から引っ張り出そうとしている。 だが赤つむりの中身が殻のどこかに引っかかっているらしく、なかなか赤つむりが殻から出てこない。 赤つむりは体に刺さった爪楊枝を動かされる痛みで、体をグネグネと動かし泣き叫ぶ。 「いちゃいぃぃぃぃ!まりちゃのからだがさけりゅのじぇぇぇぇぇぇぇ!ゆっびゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」 少々強引に殻から引っ張り出される赤つむり。 そのせいで体の一部が裂けてしまう。 「あら、ちょっと殻の中に残っちゃったわね。これって全部綺麗に取るの難しいのよねぇ」 おばちゃんは青年にそう呟くと、パックの中から新たに赤つむりを取り出して網の上に乗せる。 青年は赤つむりを口に運ぶと、頬の辺りを一齧りする。 「どう?美味しいでしょ?今なら5匹1パックで100円よ。塩をふって食べても美味しいわよ」 「うーん…なんかジャリっていった…おばさん、これちゃんと砂利抜きしてるの?」 笑顔で営業するおばちゃんだが、青年は苦虫を潰したような顔で齧った赤つむりを見つめる。 この赤つむりは加工所産のゆっくりで、砂利抜きなどしなくても良い物。 おそらく赤つむりの雨細工の歯を齧ってしまったのだろう。 「あらぁ?お口に合わなかったかしら?」 「あんまり美味しくないねこれ。じゃあ、またね」 青年はそう言うと、爪楊枝と一緒に食べかけの赤つむりと殻をゴミ袋に放り込む。 「ゆべっ………いちゃいぃぃ…まりちゃのぷにぷにほっぺしゃん…すてきなからしゃん…ぺーりょ…ぺーりょ…ゆえぇぇ…どぼちて……ゆっぐぢ…」 瀕死の赤つむりは、袋の中でポロポロと涙を零しながら苦しそうの顔をしかめて震えだす。 「まりちゃ…ゆっぐぢ…ゆっぐぢしちゃいのに…ゆっぐぢ…ゆっぐぢ…ぐしゅ…ゆべぇぇぇ…ぇ…」 瀕死の赤つむりは、悲痛な叫び声を上げならがゴミ袋の中で息絶えた。 その声を聞いていたパックの中の同族達は、どれもが悲しそうな、悔しそうな表情で涙を流して震えていた。 だがおばちゃんだけは相変わらずの笑顔で、赤つむりを焼き続けるのだった。 完 徒然あき 挿絵:
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虐待 差別・格差 赤ゆ 捕食種 ☆話の筋がめちゃくちゃです。 ☆ストーリーなんてものはありません。 ☆自分設定のオンパレードです。 ☆ぱちゅりーがやたらと強い。 ☆人間を様々な方法で虐待し続けるというひねりも何もない話です。 『ゆぅ…ぅ…ぼうやべでぇ…』 『おきゃーしゃ、ゆっくちして!』 『ゆわぁぁぁ…みゃみゃぁぁ!!』 うめき声を上げる人間に駆け寄り、心配する子ども。 すかさずれいむが1匹の子どもをひょいとつまみあげる。 『ゆゆ、おしょらをとんでりゅみ…ゆぅぅぅぅぅ!!!』 そしてその子どもの手を引っこ抜く。 ブチリ、と小気味良い音がした。 『ゆぎゃぁぁぁぁ!!!ぼくのおててしゃん…ゆびぃ!!』 れいむはもう片方の手も引き抜いていく。 先ほどとは違い、ゆっくり、じわじわと。 『ゆびぃぃぃぃ!!いぢゃい、いぢゃ、ゆぅぅ!!!』 『おにいさん…子供ををいじめな…でくださ…』 親が抗議するがれいむはまるで聞こえていないように子どもをいたぶっていく。 『ゆぅ、やべちぇ、ゆぅ…ゆ゙ぅぅ!!!!!……ゅっぐ…ゆっぐ…』 隣の溶岩の電源を入れた。 『やべでぐだざい!!!子供をぼう!!いじめないでぐだざい!!がわりにで私がやりまずがらぁ!!!』 親はこれから何が起きるのか分かっているようだ。 『お前がこのチビ人間の代わりになるのか?』 『私ががわりになりばず!!!だがら子供にはなにも…』 『却下。』 れいむはそう言うとすっかり温まったホットプレートにもみあげの上の子供を乗せ、軽く押し付けた。 『おしょらを…ゆぎゃぁぁぁぁぁぁああ!!!!!あぢゅいよおおおお!!!ゆびいい!!!あぢゅいよお!!!みゃみゃ、だじゅげでぇぇぇ!!!」 これが真実だ。
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きめぇ丸?いいえしゃめい丸です 15KB 虐待-普通 愛で ギャグ 小ネタ 理不尽 差別・格差 変態 駆除 飼いゆ 野良ゆ 希少種 都会 現代 独自設定 タイトル道理にゆっくりしゃめい丸がでます ・この話には愛でられるゆっくりと悲惨な目にあうゆっくりが出てきます。愛でが嫌いな方は読まないほうがいいかも ・賢い胴付きゆっくりがでます。漢字を使って喋るので違和感を感じる方はお控えください ・これを書いたのはHENTAIあきだよ!HENTAIが嫌いな人は読まないでね! ・作者に都合の良い独自設定があります ・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!! 暗い路地裏にゆっくりの家族がいた。狩りの上手い父まりさにお歌の上手な母れいむ、そしてやんちゃな子まりさだ。 人間にも迷惑をかけずこの路地裏でひっそりと、しかし幸せに暮らしていた。 これからもこの生活は続くと家族の誰もが思っていたが、所詮ゆっくりでありその幸せはあっけなく終わる。 同じ路地裏に住んでいたありすが飼いゆっくりをレイプしたのだ。そのため人間はこの路地裏に住むゆっくりの駆除を決める。 結果幸せに暮らしていたこの家族も殺された。家族を守ろうとしたまりさは人間に潰されて死んだ。 子供を守ろうと子まりさを口に隠したれいむは蹴られたが、子まりさと共にかろうじて生きている。 「おちびちゃん・・・だいじょうぶ?」 「まりさはだいじょうぶだよ!おかあさんゆっくりなおってね!」 そう言って子まりさはれいむをぺーろぺーろして傷を治そうとする。もちろんそんなことで治るはずがない。 「れいむはもうだめだよ・・・これからはおちびちゃんだけでいきてね・・・」 「どぼぢでぞんなごどいうのおおおお!まりさはまだおかあさんといっしょにいたいよおおお!」 泣きながら母れいむに体をすーりすーりする子まりさ。そこにカシャッっという乾いた音と光が響いた。 「あやややや、これは良いシーンですね。ずばり母と子どもの悲しき別れですね。」 声をする方に振り替える子まりさ。そこには胴付きのきめぇ丸がいた。 「ゆわああああああああ!きめぇ丸だああああああああ!」 驚いて声をあげる子まりさ。れみりゃ、ふらんと同じ餡子に染みついているゆっくり出来ない記憶。 そのゆっくり出来ない動きはある意味捕食者以上の恐怖だ。 「失礼なこと言わないでください!きめぇ丸じゃなくて清く正しいしゃめい丸です!」 「わふぅ!わふわふ!」 抗議の声をあげるのはしゃめい丸と足もとにいるゆっくりもみじだ。紅い頭巾に丸くて白いぼんぼん。 背中からはカラスのような黒い羽が生えているが、その顔にはあのどこか小馬鹿にする笑みは浮かんでいない。 「きめぇ丸じゃないの?それならおかあさんをたすけてあげてね!」 「どれどれ、あややこれはひどいですね~。」 蹴られて顔が陥没しているれいむを珍しそうに見ながら首から下げるデジカメで写真を撮る。 その顔はどこか楽しそうである。 「おねがいします!おかあさんをたすけてください!」 「いいですよ、でも一つ条件があります。」 そういうとしゃめい丸は肩から提げているショルダーバッグからオレンジジュースを取り出す。 そうして少しだけオレンジジュースをれいむに垂らす。 「なんだかすこしだけいたくなくなったよ。」 「おかあさん!だいじょうぶなの!」 「どうです?私の取材に協力してくれたらこのオレンジジュースはあなたにあげますよ?」 そういってしゃめい丸は子まりさにこの辺で野良ゆっくりが多くいる場所や餌場を案内するように頼む。 子まりさはこの提案を断れるはずがなく、しゃめい丸の取材に協力することにした。 れいむはまだ動けるほどは回復しておらず、とりあえずここで隠れて待つことになった。 取材の始めはまずこの辺のゆっくり達が狩りと称するごみあさりをするゴミ捨て場だ。 ここには飲食店が多く、あまりゆっくり対策もしておらずゆっくりにとっては貴重な餌場である。 「ここがまりさたちのかりばだよ!ここにはおいしいものがたくさんあってゆっくりプレイスなんだよ!」 「なるほど。確かに野良ゆっくり避けのネットもありませんね。これは問題ですね~。」 難しい顔をしながらしゃめい丸は愛用のデジカメで写真を撮る。横ではもみじが退屈そうに欠伸をしている。 「いまならにんげんさんはいないわ!ゆっくりいそいでごはんさんをあつめるのよ!」 「「「わかったよぱちゅりー!」」」 ちょうどその時、ぱちゅりーとその他多くのゆっくりが食糧集めのためにゴミ捨て場にやってきた。 ぱちゅりーの指示のもとにゴミ袋を破り中身をかき出し、ごみ箱を倒しその中身を漁っていく。 「またゆっくりか!?いい加減ゴミを散らかすのは止めやがれ!」 ゴミ箱を倒す音に気づいたのか、店から主人と思われる男が出てくる。 人間の出現に気づいたのかぱちゅりーは慌てて他のゆっくりに指示を出す。 「むきゅ!にんげんさんよ!みんないそいでにげるわよ!」 「逃がすかこの野郎!ゆっくり苦しんで死ね!」 そう言うと男は手に持ったスプレーを逃げようとするゆっくりに振りかける。 このスプレーは加工所特製のゆっくり駆除用のものだ。別に殺すわけでないが、スプレーに含まれる辛み成分により ゆっくり達を痛みで足止めして確実に殺すための物である。 「まりさのじまんのあんよがいたいいいいいいいいい!」 「からだがちくちくするよおおおおおお!だれかかわいいれいむをたすけてねえええええ!」 「めがみえないよおおお!らんしゃまああああああ!」 「ありすのとかいはなかおがああああああああ!」 体を襲う激痛によって逃げることが出来ずに悶える野良ゆっくり達。 一匹ずつ袋に入れ確実に潰していく男は、元凶であるぱちゅりーを掴みあげる。 「にんげんさん!ぱちゅはかいゆっくりなのよ!だからころしたらおにいさんがだまっていないわ!」 「こんな薄汚れた飼いゆっくりがどこにいる!どうせ何かして捨てられたんだろう!」 確かにこのぱちゅりーは飼いゆっくりであった。しかし飼っていたお兄さんの大事な書類をよだれで汚してしまい、 怒り心頭なお兄さんによって窓から放り捨てられてしまったのだ。 何とか生き残ったものの、こうして野良ゆっくりの参謀として生きてきたのだ。 「ぱちゅはすてられてなんてないわ!ただちょっとおこられておうちにかえれないだけよ!」 「そういうのは捨てられたって言うんだよ!ほらさっさと潰れろ!」 そうして同じようにぱちゅりーを袋に入れて足で念入りに潰す。ゴミ漁りをしていたゆっくりを片付けると、 男は一部始終を写真に撮っているしゃめい丸達に気づく。 「なんだお前達もこいつらの仲間だったのか?そうなら一緒に潰すぞ。」 「違いますよ、私たちは今取材中なんです。このまりさは案内役でして、証拠にバッジもありますよ。」 そういって頭巾に着いている金バッジを見せつけるしゃめい丸。 それを見て男は野良ゆっくりに向けていた険しい顔から、温厚で優しそうな顔になる。 「なんだ金バッジのゆっくりだったのか。ああいう野良は嫌いだが、頭の良いゆっくりは大好きだよ。」 「褒めてくれてありがとうございます。ところでゆっくり避けのネットを張った方がいいと思いますが?」 しゃめい丸に言われて男は照れたように頭を掻く。 「そうなんだがつい面倒で後回しにしてしまうんだよ。忠告どうりこんどはちゃんとネットを張るかな。」 照れ隠しなのかしゃめい丸ともみじにクッキーを渡す男。 「いいんですか、クッキーなんて貰って?」 「いいよいいよ、物臭な俺に注意してくれたお礼さ。そっちの犬みたいなゆっくりと食べてくれ。」 「わふわふ!」 美味しそうに貰ったクッキーを食べる二匹。その様子を羨ましそうにみるまりさ。 「まりさにもあまあまちょうだいね!」 「え?何でですか。これはあのおじさんが私たちにくれたんですよ?それにあなたにはちゃんと 報酬をあげますから我慢してくださいね。」 「ゆっくりりかいしたよ・・・」 悔しそうに声をだすまりさ。その顔にははっきりと無念さが出ている。 その顔に気付いているのかいないのか、しゃめい丸は次の場所に案内するように言う。 「ここはみんなであそぶばしょだよ!おともだちのありすもここにすんでるよ!」 ここは公園であり、町に住むゆっくり達にとっては優良物件でもある立地だ。 ただ他と比べれば人間との接触や駆除の具合も多いので、住むのは便利だが命の保証はない。 そのことに気付いているゆっくりは大抵どこかに引っ越すが、ほとんどのゆっくりはここは離れない。 「もみじどうですか?どこかにゆっくりはいますか。」 「わふぅぅぅ、わふ!わふぅ!」 鼻(?)をくんくんさせて匂いを嗅ぐもみじは、匂いを感じたのか走り出す。 慌てて追いかけるしゃめい丸とまりさ。もみじがいたのは段ボールで作った一般的なゆっくりの家だ。 「ゆわああああああ!ありすうううううう!」 「あやややや、これはまたひどいですね~。」 段ボールにあったのは黒ずんで死んでいる、一匹のれいむと子ありすだった。 このれいむはレイパーによって無理やりすっきりーさせられて生まれたありすを、シングルマザーとして立派に育てていた。 ありすはそんな母を自慢していつか立派な都会派になるとまりさに言っていた。 「わふううう!わふ!わふ!」 「忘れてましたね、もみじ。よくやりましたよ。いーこいーこ。」 褒めてくれといわんばかりに尻尾を振ってアピールするもみじを、しゃめい丸は頭を撫でる。 そうしながらも、片手はしっかりと写真を撮っている。 「だれがこんなことをしたの!まりさがはんにんをせいっさいするよ!」 「勇ましいですけど、これきっと人間さんがやったことですよ?あんよが焼かれてますし。」 そう言って死んだれいむとありすを引っくり返すしゃめい丸。そのあんよは真っ黒に焦げている。 直接的な死因はれいぱーによるすっきりー死だが、実際にこれをしたのはおそらく虐待お兄さんであろう。 良く見れば所々に殴られたような跡もあり、れいむのお飾りには挟みによる切れ込みもあった。 「どぼぢでにんげんざんはごんなごどするのおおおおおお!?」 「私に言われても困りますよ。虐待お兄さんでしょうから、きっと楽しいからでしょう。」 泣きわめくまりさにやれやれと言わんばかりに頭を激しくシェイクするしゃめい丸。ここら辺にはやはり共通するのか。 「それよりまりささん、もっとありすに近づいて泣いてください。そうすればもっと良い画になるので。」 「できるわけないでしょおおおおおお!」 どこかの報道記者の様にまりさに無茶を言う。死んでゆっくりできない匂いがするありすに近寄りたくなく拒否するまりさ。 その拒否に対して冷たい目でまりさを見るしゃめい丸。 「いいですかーまりささん。これも取材協力の一つなんですよ?協力してくれないとお母さんは治せませんよ。」 そう言われると断ることが出来ないまりさ。泣く泣く死んだありすに近づき泣き続ける。 「いいですよーまりささん!もっとこう悲愴な感じですりすりしてくれるといいんですが。」 さすがにそれは勘弁してくれとまりさが頼んだことと、満足したこともありこれ以上の写真は撮らないことにした。 満足していると、れいむの頭から生えていた赤ゆが一匹だけ無事だったのか生まれおちた。 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!」 お決まりの挨拶をする赤れいむ。しかしその挨拶に答える者はいなかった。 「もみじ、今日のご褒美ですよ。その赤ゆは食べちゃってもいいです。」 「わふぅ!」 嬉しそうに一鳴きすると、もみじは一口で赤れいむを食べてしまった。 「あかちゃんはたべちゃだめでしょおおおおおおおお!」 「といってもこの赤ゆは親もいませんし、遅かれ早かれ死んじゃいます。だったら食べられたほうが幸せですよ。」 赤れいむを食べたもみじに抗議するまりさに、しゃめい丸は冷静に反論する。 ある意味饅頭として食べられたほうが、この赤れいむも幸せなのかもしれない。 納得はいかないが、確かにそうかもと思うまりさはひとまず黙る。 お友達のありすの死をみるという最悪な形だったが、まりさの取材協力はなんとか終わった。 こうしてまた路地裏に戻ってきたまりさとしゃめい丸にもみじ。 「御苦労さまでした。これは報酬のオレンジジュースですよ。」 「ゆわーい!これでおかあさんはたすかるよ!」 約束道理にオレンジジュースを貰い喜ぶまりさ。さっそく母親を呼ぼうと路地裏で声を響かせる。 「おかあさん!ゆっくりしないででてきてね!まりさがあまあまをもってきたよ!」 だがその声に返事を返す声は聞こえてこなかった。おかしいなと思いまりさがもう一度声をあげようとすると、 もみじが何かに反応したのか、まりさのお家だった段ボールに近づく。 「わふぅぅぅぅぅ!わふわふ!」 「あや~またですか。今日は随分と死体と出会いますね。」 何だか嫌な予感がしてまりさは自分のお家を覗いてみる。そこには体を食いちぎられて絶命した母れいむがいた。 おそらく中身が出ていたこともあり、匂いに連れられて犬か猫でも寄ってきたのだろう。 「おかあさああああああああああん!なんでええええええ!?せっかくあまあまさんがあるのにいいいいい!」 せっかく大変な思いをしてまであまあまを手に入れたというのに、肝心の母親がこうではさすがに オレンジジュースでも回復は無理だろう。そこまでれいむの姿は酷かった。 「おねがいじまず!はやくおかあさんにあまあまさんをがげでくだざい!」 「無理だと思いますが、まあ一応かけますよ。」 諦めきれずにオレンジジュースをかけるように頼むまりさ。言われてオレンジジュースをかけるが、その体はぴくりとも動かない。 体が半分無く、眼球も飛び出しているようで生き返るような生命力はゆっくりにはない。 「取材も終わりましたし、そろそろお兄さんのお家に戻りましょうかもみじ。」 「わふ!」 帰ろうとするしゃめい丸ともみじにまりさは必死に助けを求める。 「まってええええ!まりさをひとりにしないでえええええ!ひとりじゃいきていけないよおおおおおお!」 「やれやれそんなことですか。もう貴方と私は何の関係もありませんよ。」 冷たくしゃめい丸はしっかりとまりさに向かって言い放つ。 そしてもみじを手に抱えると、その翼で飛んで行ってしまう。後にはまりさ一匹が路地裏に取り残された。 「何か声がすると思ったら、まだゆっくりがいたのか。本当に野良はしぶといな。」 まりさを発見したのは加工所の人間だった。恐怖に震えて動けないまりさが最後に見たのは自分を潰す大きな足であった。 加工所の人間は潰したまりさをゴミ袋に入れると、段ボールにも死体があることに気づき一緒に中に入れる。 「お兄さんただいま戻りました!たくさんスクープさんが撮れましたよ!」 「がんばったみたいだな。もみじもお手伝いしてえらいぞ。」 飼い主であるお兄さんに撫でられ二匹は幸せそうに顔を緩める。 しばらくそのままゆっくりしてから、しゃめい丸はお兄さんに向けて元気よく言う。 「お兄さんありがとうございます!さっそくですが早く新聞を作りましょう!」 「そうだな。それじゃあさっそく始めるか。」 新聞とは同じきめぇ丸やしゃめい丸達を飼っている飼い主が集まる場で見せ合う、飼い主との共同作業の作品だ。 もちろん本格的な新聞などでなく、写真の横にその時の様子などを書いた学級新聞のようなものである。 発表された作品は、それぞれの飼い主たちの投票でその時の最優秀賞が決まる。 「こんどこそ私が一番になりますよ!きめら丸さんなんかには絶対負けません!」 「そうだな、こんどこそ一番になろうな。」 前回の最優秀賞はきめら丸の宇宙から見た地球の新聞だ。そのコメントにきめら丸は 「こんな綺麗な所に私たちは住んでいるのですね、おおかんどうかんどう」 まあそのきめら丸は飼い主ともども黒服のエージェントに連れて行かれ行方不明なのだが。 おそらく何所かで仲良く暮らしているだろう。 「今回のテーマは野良の厳しさとその被害です!社会派なテーマですから注目もあるはずです。」 そう言って今日撮ってきた子まりさの姿や、ゴミ漁りをするぱちゅりー達の写真を確認するしゃめい丸。 お兄さんが写真をプリントアウトし、紙に貼り付け一生懸命に横にコメントを書いていく。 「じゃあ新聞も出来たし、いつもの撮影会を始めよう。」 「あややや、やっぱり今日もするんですね。正直ちょっと恥ずかしいのですが。」 お兄さんの用意した撮影会用の服に着替える。今日の服装は体操着にブルマだ。 もちろん頭には紅白帽とお兄さんに抜かりはない。 「いいぞしゃめい丸!もっとこう楽しそうな感じでとび跳ねるんだ!」 注文を受けて飛び跳ねるが、その顔は少し恥ずかしそうだ。お尻にブルマが食い込んでつい気になるのだ。 この写真も同じ飼い主同士でお披露目し、誰が可愛いかを決めるもう一つの発表会では常にこのしゃめい丸が一位だ。 そんなことがあるとは知らずに、しゃめい丸はこの先もお兄さんの被写体となる。 おまけ きめぇ丸への進化? 「さぁ今夜も愛のある営みを始めようかしゃめい丸!」 「おおひわいひわい。まったくお兄さんは絶倫ですね。」 「誰だお前!?」 「おおひどいひどい。いつもあんなに愛してくれたというのにそんなことを言うのですか?」 「俺が飼っているのはしゃめい丸だぞ!なんだそれがきめぇ丸になってるんだよ!」 「私に言われても困ります。気づいたらこうなっていたんですよ。」 「そんな・・・。あの写真でときめいて必死で買った俺のしゃめい丸が・・・」 「顔が変わっただけでそんなに落ち込まないでください。いつものようにしこっていいのよ?」 「誰がしこるか!?」 しかし顔が変わった以外にも何故か体もグラマーになっているきめぇ丸に、お兄さんのオンバシラもつい反応してしまう。 顔が変わっても俺のしゃめい丸だということにして、その日お兄さんときめぇ丸は情熱的な夜を過ごす。 しかしこの変化を不思議に思い、お兄さんは同じきめぇ丸・しゃめい丸愛好会に聞いてみると驚きの事実が分かる。 どうやらこの会の半数のきめぇ丸は元々しゃめい丸であったが、お兄さんと同じように急にきめぇ丸になっていたのだ。 過剰な愛は毒なのか、ピュアな飼い主だけにしゃめい丸は居続けるのであった。 後書き 東方新作が出るようなので記念にしゃめい丸で書いてみました。 ちなみにおまけのきめぇ丸はSS中のしゃめい丸じゃないから安心してね! 某王様のきめぇ丸を見るとついむらむらしてしまうHENTAIあきでした。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 HENTAIあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る あややややややややぁ -- 2021-05-07 18 49 59 きめら丸は宇宙空間で何を撮影してしまったんだ!? -- 2018-03-27 19 13 23 しゃめい丸カワイイ! -- 2011-08-29 11 41 06 な、なんだって~~!! それじゃあすべてのきめぇ丸はみんなそういう事の結果うまれたのか~~!? -- 2010-12-20 21 57 11 しゃめい丸かわいいよしゃめい丸 -- 2010-12-06 00 47 16 きめぇ丸ェ… -- 2010-10-30 17 42 45 しゃめい丸<<<<超えられない壁<<<<<きめぇ丸 きめぇ丸可愛いよきめぇ丸 -- 2010-10-07 04 58 47 もみじは狼じゃないのか -- 2010-09-29 18 58 53 きめぇ丸拾って来たいな -- 2010-07-09 20 44 30 きめぇ丸、超絶かわいい… -- 2010-06-27 12 24 42
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『まりさはかりのてんっさい!! 』 18KB 観察 不運 越冬 番い 赤ゆ 自然界 人間なし 第三者視点で見たゆっくりの生活です。よろしくお願いします。 恵みの秋。 そう、秋の恵みは生きているもの全てに等しく訪れる。 人間にも、動物にも、そして……ゆっくりにも。 しかし、ゆっくりは気付かない。 自然に対する畏怖を持たないということがどれほど恐ろしい事かを。 「ゆっゆっ!」 今、こうして野山を駆け回るまりさも同様である。 群れ一番の狩りの名人、自他共に認められる優秀まりさ。 番であるれいむに、生まれてきたおちびちゃんたちの為に、まりさは駆ける。 おいしいものをこの秋のうちに集めなければ厳しい冬を越すことが出来ないのだ。 そうして野山を駆けるまりさは大好物であるキノコを見つけた。 すーっと息を吸い込んでその香りを楽しむまりさ。 ゆっくりは鼻の無い外見ではあるが、全身が感覚器のようになっており身体全体でその香りを楽しむことができる。 まりさは文字通り、全身を使ってキノコの香りを存分に吸い込んだ。 「ゆっ! ゆゆ~ん! いいかおりさんだよ! ゆっくりしたきのこさんだね! まりさたちにたべられてね!」 そういっておさげでキノコを引き剥がしにかかるまりさ。 茶色く傘の広い地味なキノコはゆっくりの非力な力でもすぐに剥がれた。 そのまま、まりさは自慢のとんがり帽子の中に狩りの成果を溜め込んでいく。 「おさぱちゅりーがいってたもんね! はでないろのきのこはあぶないって! ゆゆ~ん! こんなじみでゆっくりしているきのこさんはだいじょうぶだよ!」 余程教育が行き届いた群れなのだろう、ぱちゅりーがしっかりと危険なキノコの見分け方を教えている辺り、群れとしては優秀だ。 そして、その教育をしっかりと覚えているまりさ自身の優秀さもある。 少しだけ重くなった帽子の感触ににんまりしつつ、まりさはまた野山を駆ける。 贅沢のできない生活だからこそ、妻や子供たちにたまにはいいものを食べさせてあげたい。 自己中心的なゆっくりには珍しく、父性に溢れているまりさだった。 「ゆっ! このしろいきのこさんはゆっくりしてるね! まりさにしゅうっかくっされてねすぐでいいよ!」 またもキノコを見つけたまりさ。 本当にこの山は恵みに満ち溢れているのだろう。 まりさが優秀であるのを抜きにしても、キノコがこのように多く取れるのは例年でも珍しい。 「ゆぅ~! こんなにきのこさんがとれるのはきっとまりさたちがいっぱいゆっくりしてるからだね! とうっぜんっだよぉ!」 まりさが叫ぶ。 野生の森の中でそんなことを叫ぶのは、天敵であるれみりゃや野生動物を引き寄せることになりかねない。 が、運のいいことにそんなまりさの叫びを聞いた存在は無く、まりさの命が危険に晒されることはなかった。 「さすがまりさだねっ!」 くるっとその場で回って一回転、帽子をおさげで押さえつつ、星が飛んで見える様なウィンク。 妻であるれいむを落とした必殺の悩殺ポーズを披露するまりさ。 最早このまりさの世界に敵はいないも同然である。 なぜならまりさはとてもゆっくりとしているのだから。 しかし、いくら優秀と言えども夜は危険なものだ。 木々の間に降り注ぐ陽の光が薄くなり始めたのを察知したまりさは群れに戻る為にひた走る。 ぽよんぽよんと跳ねながら、家族の待つ家へと帰っていくまりさ。 「ゆゆっ!?」 と、突然まりさの視界の中に毒々しいキノコが現れた。 危険だと示すような真っ赤な傘には白い斑点がまとっており、如何にも毒々しい。 そんなキノコが円になって群生しているのを見ると、怪しいことこの上ない。 どこからどう見ても毒キノコであろう。 しかし、まりさは勇猛果敢にもそのキノコに近付いて行き。 「ゆふぅ~もうおどろかさないでよ! そんないろしてたってだめだからね! ぱちゅりーいってたもん どくじゃないきのこさんにはむしがよるって!」 そういってキノコを収穫し始めた。 ぱりゅりーのいう毒キノコの見分け方の一つ、虫が食っているキノコは大丈夫。 その言葉を信じてまりさはキノコを収穫していく。 そして群生していたその赤いキノコをすべてとり終わった頃にはまりさの帽子もすっかり膨れ上がっていた。 「ゆっ ゆっ ちょっとおもいけどまりさはがんばるよ!」 全てはれいむの為に、全てはゆっくりとしたおちびちゃんの為に。 まりさが群れへと帰りついた頃には太陽も山の向こうへと降りようとしていたところだった。 この時間帯にもなれば多くのゆっくりが巣の中へと戻っている。 どうやらまりさは群れの中でも最後に帰って来たゆっくりのようだ。 誰にも知り合いに会うことなく、まりさは巣へと戻る。 けっかいを外して、大きな声でまりさは叫んだ。 「ゆっくりただいま!」 「ゆっくりおかえりだよぉぉぉぉぉ!」 そういうと涙目のれいむがまりさに体当たりするかのように抱きつく。 もみあげでまりさの存在を確かめるかのように身体を撫でるれいむ。 くすぐったいのか思わず笑い声をあげるまりさ。 「ゆっ ゆふふふふ! くすぐったいんだぜれいむ それにおちびたちもみてるんだぜ はずかしいよ」 「ゆっ! ご ごめんねまりさ!」 顔を真っ赤にして離れるれいむ。 その後ろからは赤れいむと赤まりさが父であるまりさの帰宅を喜んでいた。 「おきゃあしゃんはあまえんぼうしゃんなんだにぇ!」 「まりちゃ! まりちゃはじぇんじぇんしゃみしゅくにゃきゃったんだじぇ! ほんとうだじぇ!」 「ゆゆ~ん! おちびがしっかりしていてまりさもうれしいよ!」 そう言って家に入りながら、まりさはおさげで赤ゆっくりたちを撫でてやる。 その間れいむはけっかいを直し終えており、まりさに今日の狩りの成果を尋ねる。 「きょうはどのくらいのしょくりょうがとれたのまりさ?」 「ゆっ! きいてねれいむ! きょうはたくっさんっきのこさんがとれたんだぜ!」 「ゆゆっ!? きにょこしゃん!? まりちゃきにょこさんたべちゃいよぉぉぉ!」 「ゆふふ がまんしてねおちび きのこさんはふゆさんのときにたべるからね」 「もうまりしゃはゆっきゅりしてにゃいんだから もっちょゆっきゅりしようよ?」 姉であるれいみゅになだめられるまりちゃ。 ゆっくりしていないといわれ泣き出すまりちゃをあやすれいむ。 母であるれいむがまりちゃにつきっきりなのを見て、そっとれいみゅを抱き寄せてやるまりさ。 誰も寂しい想いをする者が居ない、理想の一家。 巣の中では確かに暖かい時間が流れている。 このゆっくりとした、とても幸せな時間を感じながらまりさは食糧貯蔵庫の中身を思い出した。 まりさが取って来た越冬用の食糧はもう十二分にある。 それに加えてこの大量のキノコだ。 赤ゆっくりが居るといえど、何の問題もなく越冬が出来るだろう。 まりさはそう確信していた。 そして、それでもなお、まりさは頑張ろうと決意するのである。 越冬の為に巣に籠るその直前まで、愛する家族の為に頑張ろうと。 まりさは野山を駆ける。 冬の気配も近づき、時に吹く冷風がまりさを震え上がらせようとも、まりさは決して止まらない。 まりさの持つ家族への愛が、まりさを駆り立てるのだ。 しかし、現実は時として想いを裏切る。 「ゆゆぅ? きのこさんもどんぐりさんもみあたらないよぉ ゆっくりしないででてきてね!」 まりさは叫ぶ。 まりさはゆっくりしているんだから、ゆっくりしているまりさの為に食料が出てくるのは当然なのだ。 しかし、そんなことがあろうはずがない。 越冬の為に多くのゆっくりが狩りに力を入れていたのだ、群れにほど近い場所では最早食料などあるはずがない。 折角出て来たのに何も得ずに帰るのは嫌だ、まりさはそう思いさらに森の奥へとあんよを進めるのであった。 まりさは跳ねる、誰の為に? れいむの為に、おちびちゃんの為に、ただひたすら。 そして、奥へ奥へと進むうちに、まりさはついに見つけた。 この秋最後にして最上級の獲物になるであろう、とてもゆっくりとしたキノコだ。 燃える情熱の炎のような赤い色はれいむのゆっくりとしたおりぼんさんのよう。 そんなキノコがこん棒状から幾重にも枝分かれしており、まるでまりさを誘うよう。 食べたらおいしいよ、おいしいよ、と。 「ゆわわわわぁ……れいむみたいにゆっくりしたきのこだよぉ……」 まりさはこんなキノコを初めて見た。 長の話にも出てきたことがないとてつもなくゆっくりしたキノコとの初の対面に、まりさは心を震わせる。 ぱちゅりーの、派手なキノコは危ないという言葉がまりさの脳裏をよぎるのだが、それすらも掻き消すようなゆっくりをまりさは感じていた。 こんなにゆっくりしたキノコなのだ、おいしくないわけがない、毒なわけがない。 こんなキノコが見つけられたのも、まりさがかりのてんっさいっ!だからだ、と自画自賛しつつ、まりさはおさげで早速収穫にかかるが……。 どうしたことだろう、今までのキノコと違い肉質がとてつもなく固い。 やれやれとまりさは思う。 「ゆっくりしすぎだよきのこさん でもそんなにゆっくりしてないでまりさたちにたべられてね! すぐでいいよ!」 そんな自分本位なことを言いながら、まりさは己の砂糖菓子の歯を煌めかせた。 本当はこんなことはしたくなかったが仕方ない。 一旦歯で噛み切って持ち帰ろう。 まりさはゆっくりと口を広げて、歯を下ろした。 瞬間、まりさの頭に鈍器でぶん殴られたかのような痛みが走る。 舌の上に広がる味はとてつもない苦味であり、苦味の後には今まで経験したことの無い痛みが疼き始めていた。 「ゆげぇぇぇ! これどくはいっ……」 まりさはすぐさま危険を感じ吐き出そうとするも、急な苦味が回りすぎたせいかキノコを吐き出すことができない。 急速に消化されていくキノコ。 吐けないのならば消化してうんうんにしてから出せば良い、まりさの身体が選んだその防衛本能は、優秀であったかもしれない。 だが、全てが遅すぎた。 そう、まりさがかじる前に、その防衛本能が働いていれば。 「…………!」 まりさが苦痛のあまり声にならない声を漏らす。 「……あっ……が……えべぇっ!?」 口の端から少量の餡子を吐きだし、なお生き延びようとする。 あにゃるからは水の様な餡子が吹き出し、まりさのあんよを濡らしていく。 だが、まりさにそれを不快と感じる暇も無い。 今やまりさは地獄の苦しみを味わい始めているのだから。 まりさの持つ、野生の中でも失う事の無かったもちもちとした肌は完全に爛れてしまい、見る影もなくなっていく。 苦しそうに呻く姿はまともに呼吸ができてない証拠である。 動くこともさえも満足にできず、まりさは苦痛の中でれいむの姿を思い出す。 かえるよぉ……まりさは ぜったいにかえるよぉ…… まりさは必死になってあんよを動かす。 絶対に生きて還るという想いだけをあんよにのせてただ動かす。 しかし、それも最早意識だけだ。 既にまりさの髪の毛は抜け落ち、爛れた皮も地面の上に落ちて行き、残されたのはただの餡子玉である。 そんなまりさだったものに、優しく風が一撫でしていき、冬の訪れをまりさの上に残して行った。 「まりさ……」 雪が降り始めたのを見て、れいむはそっとけっかいを閉じた。 雪が降ってしまえばゆっくりのあんよは水を吸い、使い物にならなくなる。 それは即ち死だ。 恐らく、狩りの途中で死んでしまったのだろう。 れいむはそう結論付けた。 「おきゃあしゃん おとうしゃんは? おとうしゃんはどうしたのじぇ?」 心配そうに、れいむの顔を覗きこむまりしゃ。 父であるまりさのように立派になるんだといつも意気込んでいたその姿に、まりさの姿が重なる。 不意に、こぼれそうになった涙をこらえて、れいむは気丈に微笑む。 「おとうさんはね ちょっとがんばりすぎたからすこしゆっくりしてからかえってくるって」 「そうなのじぇ? でみょおとうしゃんはがんびゃりすぎたのじぇ ゆっきゅりしちぇてもしきゃたにゃいのじぇ」 そう言いながら姉れいみゅの元へと跳ねていくまりちゃ。 嘘をついてごめんね、とれいむはまりちゃに謝りながら、今日はまりさのとってきてくれたキノコを食事にしようとれいむは思った。 父を失ったことを伝えるには早すぎるし、父が居なくともすこしでもゆっくりしてほしいという、れいむの願いであった。 「ゆゆ~ん! きょうはとくっべつっにきのこさんだよ!」 「やったのじぇ! きにょこしゃんなのじぇ!」 「ちょっと おちちゅきなしゃいまりちゃ みっちょもにゃいよ!」 れいむと赤ゆっくりたちの前に置かれるキノコは茶色く地味な色合いであったが良い香りを放っていた。 それだけで十分ゆっくりできると思いながら、れいむは均等にキノコを配っていく。 「きょうだけのとくっべつっだからね しっかりとあじわってね」 「うん! まりしゃすぎょくゆっきゅりたびぇるにぇ!」 「ゆ ゆん! わきゃったきゃらはやきゅだべしゃせてぇ!」 大人ぶってまりちゃを窘めていたれいみゅも、キノコを目の前にしてはその見栄もすぐに瓦解した。 父まりさから受け継がれたキノコはゆっくりできるという記憶がしっかりと、れいみゅにも継承されていたのだ。 涎を撒き散らす赤ゆっくりたちを、ゆっくりとした笑みで眺めていたれいむはこれ以上待たせるのも可哀想だと思い。 「ゆっくりいただきます!」 「ゆっきゅりいただくのじぇ!」 「ゆっきゅりいただきましゅ!」 食事の挨拶をした。 秋の恵み、キノコにかぶりつく一家。 全身で味を噛み締めるように、噛み締めるように……。 「むーしゃ むーしゃ それなりー……」 「むーちゃ むーちゃ はじゃわりしゃんはいいにょにあじは……」 「むーちゃ むーちゃ もんきゅいわにゃいのまりちゃ」 香りもよく歯触りも良かったが、味はいまいちだったらしい。 食べかすを撒き散らしながら一家はキノコの味にそんな評価を付けた。 しかし、これから長い冬の生活が始まるのだ。 逆に味が悪くてよかったかもしれないとれいむは思うのだった。 今から味の良い物を食べすぎて、舌が肥えてしまったらこの先大変だからである。 「ゆー でもまりさがとってきたものだからしっかりたべてねおちびちゃん」 「ゆん! おとうしゃんみたいににゃるきゃらしっきゃりたびぇるよ!」 「れいみゅも! れいみゅも! おきゃあしゃんみたいににゃるからにぇ!」 瞳を輝かせ、自分の将来の栄光を信じて疑わないその姿は、れいむを限り無くゆっくりさせた。 そして思わず、瞳から涙が一筋流れたが、幸運にも子供たちに気付かれることはなかった。 ゆっくりとした生活、まりさは戻ってこなくとも、守って行けるとれいむは思っていた。 そう、思っていた。 「ゆっびぇぇぇぇぇぇ!」 「いちゃいぃぃぃぃ! いちゃいよぉぉぉぉ!」 深い眠りにつこうとしていたれいむの耳に届いたのは愛する子供たちの悲痛な叫び声であった。 れいむは跳ね起きて眠っていた子供立ちの姿を見た。 れいむは叫ぶ。 「どうしてぺにぺにがたってるのぉぉぉぉ!?」 れいむの目に飛び込んできたのは、赤ゆたちのそそりたつぺにぺにである。 そのぺにぺには異常なまでに赤く腫れ上がり、見るからに痛そうだ。 いや、ぺにぺにだけではない、全身が虫に刺されたかのように赤く腫れ上がっていた。 こういうときはどうするか、ゆっくりとっての唯一の治療は舐めることである。 れいむはできうる限り優しく、痛みを取り除いてやろうという思いを込めてれいみゅに舌を触れさせた瞬間。 「あちゅいぃぃぃ! いちゃいぃぃぃ! やめちぇぇぇぇぇぇえぇぇ!」 「ゆゆっ!? どうしたのおちびちゃん!?」 「やめちぇぇねぇぇえ! ふぅふぅしないでぇぇぇえ!」 「うぎょくにゃぁぁぁ! いじわるなかじぇはしゃっしゃとしにゅんだじぇぇぇぇ! ゆっびぃぃぃ!」 治療行為である筈の舌でのぺろぺろが、それどころか余計に子供に苦痛を与えていた。 しかも何もしていないはずのまりしゃにまで波及している。 こんな時はどうするか、越冬中の今、群れの長であるぱちゅりーに頼めるはずもない。 こうなったらゆっくりとしたおいしいものを食べさせるだけ。 れいむは食糧庫に向かい手当たり次第の物を口に含み、痛みを訴える我が子の為に食料を噛み砕く。 そしてその中には、まりさが取ってきていた真っ赤な傘に白い斑点を持つキノコが混じっていた。 「ゆゆゆゆぅ!? うっめぇぇぇえぇぇ! なにこれ!? うますぎるぅぅぅぅ!? しししししあわせぇぇぇぇえぇ!」 れいむの舌に、今まで味わったことの無い旨味が駆け抜ける。 それは思わずうれしーしーを漏らし、あにゃるからだらしなく餡子を出してしまうほどの旨味。 雷に打たれるほどの衝撃、ゆっくり風に言えばいくさんに打たれるほど衝撃か。 それはともかくれいむの頭は一瞬にしてその旨味に囚われた。 もう、れいむに子供たちの叫び声は聞こえない。 「うっめ! これめっちゃうっめ! まじぱねぇ!」 「ゆびぃぃぃ! いちゃい いちゃいよぉぉぉぉ!」 「もうやじゃ! こんにゃいちゃいにょれいみゅいやだよぉぉぉ! だれきゃれいみゅをきょろしてよぉぉぉ!」 「うっめぇぇぇ! ししししあわせぇぇぇえぇぇぇ! れいむしあわせだよ しあわせだよまりさぁぁぁぁぁ!」 子供たちは泣き叫び死を願い、母親は食料を狂ったように貪り食う。 あまりのキノコのおいしさに、れいむの餡子からは何もかもが失われ快楽だけを求めるようになってしまっていた。 これが、今夜まで幸せだった家族の末路だ。 れいむは気付くことなく食べ続けていく、越冬用の食糧が無くなっていくことに、子供たちが助けを求めていることに。 れいみゅもまりちゃも痛みのあまり気付かない、助けてくれるはずの親がここには居ないことを。 「しにちゃいぃぃぃ! もうまりちゃをきょろしてぇぇぇぇぇ! いちゃいのいやいやいやいやじゃああああああ!」 「れいみゅもぉぉぉぉぉ! れいみゅみょきょろしちぇぇぇぇぇぇ! もういちゃいのいやじゃぁぁぁぁぁ!」 「はふはふ ぱっね まじぱんねぇ! うますぎる! れいむしあわせすぎてごめんねぇぇぇ!」 幸せをアピールするように踊り狂うれいむと、痛みのあまりももだえ苦しむれいみゅとまりしゃ。 この狂乱の宴は続く、れいむが眠りにつくまで、れいみゅとまりしゃが永遠に眠るまで。 「ゆっ!? ゆっくりおきるよ! のーびのーびするよ! れいむ かわいくってごめんねぇ!」 れいむが起き、身体を伸ばしてからのウィンク。 今は亡きまりさを惚れさせた、必殺のアピールポーズである。 そして、れいむはようやく現実を認識した。 「どうしてちょぞうこにしょくりょうさんなくなってるのぉぉぉぉぉぉ!?」 涙を流し唾を吐き散らかしてれいむが叫ぶ。 貯蔵庫の中にはもう何も無かった、ゆっくりとしたキノコも、どんぐりも、何もかもが。 自分で食べたと言う記憶すら、れいむにはない。 それだけの衝撃が、れいむの餡子を駆け抜けたからである。 「ゆぅ でもだいじょうぶだよ! れいむならしょくりょうがなくてもえっとうできるよ! かわいいかわいいおちびちゃんもいるからね! れいむゆうしゅうでごめんねー!」 ゆっくりどころか自我を崩壊させるほどの味を前にして、多くの記憶が消え去ってしまったのだろう。 あれほど苦しんでいた子供たちの記憶すら、れいむの頭には残っていなかった。 だから、れいむは目の前の現実が理解できない。 「どぼじでおちびじゃんしんじゃってるのぉぉぉぉぉぉぉ!」 この世のものとは思えない苦悶の表情を浮かべて、れいみゅとまりちゃは餡子を吐いて絶命していた。 どこを見ているのかもわからない、光を失った真っ黒な瞳。 いつも丁寧に手入れされていたさらさらの髪の毛は、急激にストレスを受けたせいか真っ白になり、ところどころ抜け落ちている。 口の端から残った泡状の餡子の後が、どれだけ苦痛を訴え続けていたかよくわかる。 それでも、れいむは前向きだった。 「ゆぅ どうしてなのかはわからないけど れいむはひげきのひろいんさんになっちゃたんだね」 あ、とれいむは声を上げた。 れいむが悲劇のヒロインならば、白馬の王子が駆けつけるのが世界の理なのだ。 そう、群れ一番の狩りの達人であるまりさが、れいむを助けに、れいむを助けに。 「まりさぁぁぁ! れいむここにいごぼぉっ!?」 れいむのまりさを呼ぶ声は、最後まで放たれることはなかった。 れいむの口を塞いだのは自分自身の命の源である餡子。 その大量の餡子が、れいむの意志とは関係なく逆流していく。 「ごぼじでぇぇぇ!? ばんごばんべばびでぇぇぇ!?」 れいむが溢れ出ていく命に声をかけるが聞き入れられることはない。 驚いたことに、一家族が余裕で越冬できるだけの食料を食べていたにも関わらず、れいむの餡子は質が悪かった。 スポンジのようにスカスカな、命が抜けきってしまったかのような餡子。 吐いて無くとも、食料があろうともれいむの先は短いと一目でわかってしまうほどに。 「どぼじで……どぼ……じで……」 れいむは必死に考える、どうしてこんなことになってしまったのかを。 だが、それを思いつく前よりれいむの命のが潰える方が早いだろう。 れいむは知らない、この群れの多くが後にれいむたちのような末路を辿ることを。 れいむは知らない、まりさが優秀すぎるあまりに、この群れの最初の犠牲者になったことを。 秋の恵みは、誰に対しても公平に訪れる。 しかし、自然に畏怖の念を忘れてはならない。 恵みの中には不心得者をも殺す猛毒が、静かに仕込まれていることを。 ―了― 劇中で出たキノコ(登場順) ドクササコ ドクツルタケ ベニテングダケ カエンタケ 話の都合上潜伏期間を意図的に短くする、症状の併発などがあります。 しかし、それが違うだけで人間もほぼ同じ症状が起きるのでキノコの誤飲・誤食にはご注意ください。 書いたもの anko4299 ゆっくりは幸せな夢を見るか? anko4309 野良ゆっくりを飼うということ